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2020年09月22日13:05

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「色即是空は間違い?」

「色即是空は間違い?」
般若心経にある有名なフレーズ「色即是空」だが、このフレーズが仏教の根本思想の様に解釈する人が後を絶たない。
般若心経では、観自在菩薩が冒頭に「五蘊皆空」と照見したとしている。
それを教団No2の舎利弗に五蘊(色受想行識)の一つ一つを説明しだす。
そのひとつ目に「色」(rupa=物質)。
そこに「色即是空」の言葉が出てくるが、残りの4っつは「受想行識亦復如是」と略してしまっている。
これもひとつひとつ「受即是空」・・・と続けるべき所だろうが、般若心経は短い経として纏めているから端折ったのだろう。
所がここに大きな誤解を生じることになった。
「色即是空」だけが独り歩きしたことだ。
五蘊で最も重要な要素は「識」(vijnana)。
となれば「識即是空」が最も重要なフレーズになるはずである。
数ある般若心経の中でも法月重だけが「識即是空」を入れている。ただし法隆寺に残されたサンスクリット語にはない。
サンスクリット原本というのも複数あったとも考えられる。
繰り返すが「色即是空」は「五蘊皆空」の一つであり、「五蘊」すべてが「空」だと言っているのである。五蘊の中で最も重要とするべきものは「識」に他ならない。
「識即是空」が般若のエッセンスとなる。
玄奘に遅れる事約100年。法月重訳のそのフレーズを紹介しよう。(写真は玄奘訳)
  識性是空。空性是識。
  識不異空。空不異識。
  識即是空。空即是識。
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