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2020年04月04日22:22

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新コロワクチン開発 競争激化「抗ウイルス剤」と「ワクチン」  その2

嶋村伸夫「れいわ新選組」を国会へ!
2時間前 · 公開転載

 新コロはサイトカインストームと呼ばれる過剰な免疫反応が重篤肺炎を引き起こすのはわかっている。むろん、この重篤肺炎は他のウイルス感染症でも時には合併する。IL-6受容体薬が使用されなかったのは、感染症自体を悪化させてしまう懸念があったからだ。
 重篤な感染症のみにアクテムラは使用されるべきだという記載があったほどだが、このアクテムラの使用に、中国は手を付け、現時点では効果を上げている。
こうなると、欧米の製薬会社も追随せざるをえない。同様のIL-6受容体薬のケブラザを重篤患者に投与するための第二・第三相の臨床試験を四月上旬に開始。こうして、既存薬の転用が良好な結果を生んできている。
 日本では中外製薬のIL-6受容体をはじめ、富士フイルムの「アビガン」も有名だ。しかし、まだ、臨床実験中であるが6月ころまでには市場に出回るのではないかと考えられている。
 さらに中国ではインフルエンザ治療薬でファビピラビルが投与の段階で71%患者に効果を発揮し回復している。こうなると世界中で、このファビピラビルが処方される確率が高い。
 また、こうした抗ウイルス薬と並んでワクチンの開発も重要だ。このワクチンはウイルスの一部を抗原として免疫を誘導することだ。特に、ワクチン製造には不活化、弱毒化させたウイルスを用いるため、増殖に時間がかかり開発までのスケジュールは年単位となる。
 この問題を乗り越えるために、ウイルスの一部を抗原として免疫を誘導する。特に注目の方法は、ウイルス表面に発現し人に感染するときの足掛かりとなるスパイクたんぱく質だ。テーマは、どのようにしてこの抗原を大量生産して人体投与するかだ。
 フランス・サノフィはィ男子組み換え技術を利用し昆虫細胞で開発したワクチンを製造中。アメリカ・ヤンセンファーマは無害化したアデノウイルスに、新コロウイルスをの抗原遺伝子を導入する方法。中国のカンシノ・バイオロジスチックはアデノウイルス5型ベクターを用いた新型ワクチンを開発中。
 これらの中で先行しているのがアメリカのモデルナ。ここは、アメリカ国立感染症研究所と協力、すでに治療が始まっている。
この優れた点は、開発候mRNA-1273はスパイクたんぱく質をコードとし、人に投与すると体内で発現、免疫誘導される。これは遺伝子配列さえわかれば容易に合成が可能だ。これだと迅速な開発も可能になり、短期での製造が可能だ。アンソニーファウチ所長は「中国よりも記録的な速さで開発にこぎつけた」と自画自賛するほどだ。日本のお粗末な感染研とは雲泥の差だ。
 mRNAワクチン開発は、米国が独占しているわけではない。各国各社の開発競争が進みフランスと中国が共同での開発を発表。こうした創薬技術をめぐり、いまや世界は激しい競争を繰り広げているが、日本は完全に蚊帳の外に置かれている。
 せいぜい、武田薬品が人血漿中の新コロ特異的抗体を濃縮しポリクロナール抗体の開発に着手。田辺製薬は子会社のカナダのメヂカゴや、アンジェス大阪大学連合がワクチン開発に乗り出すと発表した程度である。またノルウエーに本部を置く「感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)」は、アメリカモデルナ、アメリカ国立アレルギー感染症研究所、ドイツ・キュアバク、香港大学などが名前を連ねてパートナーシップを組んでいるが、そこに日本の名前は見当たらない。
 こうして見渡してみると、日本は欧米や中国の臨床試験の進展とその成果を待ち望み、そのおこぼれをいただくしかない脆弱な立場にある。他力本願の政治や企業、制約メーカーの研究などの立ち遅れは歴然だ。現実は、新コロ関連の莫大な利益を生み出す「製薬市場」も、日本の参入する隙間はまったく閉ざされている。
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