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2022年01月21日10:35

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管球俱楽部音楽鑑賞会の思い出(その3)

皆様、おはようございます。

前回に引き続き、思い出話を下記に開示しました。

例会で討論した一コマを紹介いたします。


日本フルトヴェングラー協会の川上会長との会談:


Q1:フルトヴェングラーは、なぜ、録音を嫌ったのか?

A1:フルトヴェングラーは、伝統的な対抗配置での演奏を好み、録音時は、レコードメーカー(デッカ、EMI、グラモフォン等々)のプロデューサー達の命令に従うことが苦痛になったから。

前記した様に、1945年を境に、以前は、対抗配置での演奏で、以後は、ストコフスキー配置での演奏での録音を強制され、フルトヴェングラーは、ストコフスキー配置での演奏・録音を嫌っていたと推察出来るのです。

フルトヴェングラーの演奏・録音風景を、写真やビデオで診ると、1945年を境に、オーケストラの配置の変容が見られます。

写真やビデオは、レコードメーカーが制作しており、録音をしない、通常のライブ・コンサートでは、他界される1954年まで、対抗配置での演奏をし続けていたと推察しているのです。

レコードメーカーが介在していないので、写真やビデオが存在しておらず、証拠資料としての写真やビデオで示せないことが残念です。

もし、レコードメーカーに関係ない観客に、カメラやビデオを持っていて、演奏風景が存在していれば、対抗配置での演奏をしていたことが証明出来ますよね!!

1945年当時、指揮者よりもレコードメーカーのプロデューサーの権威力が強かったため、指揮者は食うために、プロデューサーの命令に従うしかありませんでした。

フルトヴェングラーも同様で、飯を食うために、いやいやな想いをしながら、従うしかない状況でした。

ヒットラーに殺害されないために、欧州から米国に移住したトスカニーニ、ワルターも、飯を食うために、米国のレコードメーカーのプロデューサーに従うしかない状況でした。

唯一、クレンペラーだけが、レコードメーカーのプロデューサーの命令に従わず、独立して、フィルハーモニア管弦楽団を立ち上げ、他界される1970年まで、一貫して対抗配置での演奏・録音に尽力してきました。

フルトヴェングラーは、クレンペラーよりも、1歳若く、1954年に他界してしまいました。


Q2:フルトヴェングラーは、なぜ、早死にしてしまったのか?

A2:フルトヴェングラーの奥様(エリザベスさん)が来日された時、フルトヴェングラーの人生を語り合う集会(会合)に、参加したことがありました。

奥様の証言によれば、フルトヴェングラーが外出時、外は寒いので、奥様が、オーバーコートを着て行ったら!!と声を掛けたにもかかわらず、薄着で外出し、風邪をひいてしまい、肺炎を起こしたことが原因で、死に至ってしまったことを語っていました。

奥様が、語っていることに信頼性・信用性は確実にあると想いました。

もし、フルトヴェングラーが、あの時、オーバーコートを着用されて外出したら、早死にせずに済んだはずと証言していたことを印象的に覚えています。


Q3:フルトヴェングラーの演奏・録音に、なぜ、ステレオ録音が存在しないのか?

A3:ステレオ録音は、1955年以降、各レコードメーカーのプロデューサーの企画で、拡大・拡張していきました。

残念なことに、フルトヴェングラーは、1954年に他界し、各レコードメーカーや各放送局で録音したアーカイブ(録音記録)を診ても、ステレオ録音が、何一つ存在していませんが、今後、レコードメーカーや放送局の倉庫に眠っているアーカイブから、もしかしたら、ステレオ録音が発見されるかもしれませんが、期待薄です。

正規のステレオ演奏・録音の第1号は、1944年、カラヤンが、ブルックナーの第8交響曲の第4楽章のみを実験(テスト)したことに始まりました。

このテスト・サンプルも、参加者一同で、モニター(試聴)し、ステレオ録音であることを確認しました。

英国のデッカのシルバーライン・シリーズ、米国のRCAのリビングステレオ・シリーズに、1953〜1954年にかけて、一部、正規ステレオ録音が存在し、もし、フルトヴェングラーが、デッカのシルバーライン・シリーズに加わっていれば、正規ステレオ録音が存在していた可能性がありました。

しかし、前記した様に、録音が嫌いだったため、この仮想現実も期待薄でした。

フルトヴェングラーの演奏・録音した疑似ステレオは存在しても、正規なステレオ録音が存在していないので、フルトヴェングラー・マニアとしては、残念でなりません。


まあ、川上会長との会談の一コマに過ぎませんが、このような会談は、フルトヴェングラーのマニア同士の歓談としては、これまでに、他になかったと言われ、大いに楽しかった、新たな発見をしたとお褒めの言葉を語って戴けました。

感謝。



参考:

(15)ステレオ録音のはじまり
   http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1201211794&owner_id=19347649








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