皆様、おはようございます。
２０２０年５月２８日に、ステレオサウンド社から発行された別冊ステレオサウンドの表題「ジャズ喫茶／ベイシー読本／５０周年記念」の読本を読んでの感想を記述します。
私が、ジャズの世界観を知る切っ掛けは、１９７０年４月に就職して、８月に配属された技術部内の係長（私より７歳先輩）が、ジャズファンであったので、音楽談義中、先輩のお誘いが発端でした。
クラシック音楽ばかりではなく、ジャズも聞いてみろよ！！との言葉を掛けられ、先輩の邸宅に招待してくれました。
結婚されて６年経っても子供が出来ず、素敵な奥様と一緒住まいでした。
京浜東北線の大森駅（山側）近辺の豪邸で、先輩は、学習院大学を卒業して、当時、流行のラックスの小型アンプ（真空管からトランジスターへ移行した初のアンプ）とパイオニアのスピーカーを購入され、その組み合わせで、種々のジャズを、５〜６時間、聞かせて戴いたことを思い出しました。
ジャズの音楽作品で、クラシック音楽ファンにも、容易に受け入れられる初級用として、ブルーベック・カルテットの「テイク・ファイブ」を推薦して貰えました。
先輩、曰く、俺も、クラシック音楽を聞いてみたいので、クラシック音楽の名盤を紹介して欲しいというので、ヴィヴァルディの「四季」（イ・ムジッチ合奏団）を推薦しました。
お互いに推薦し合ったＬＰレコード盤を購入し、私は、「テイク・ファイブ」を切っ掛けに、数々のジャズの名盤を収集していきました。
私は、クラシック音楽ばかりではなく、ジャズも、先輩のおかげで、１９７０年から、楽しんでおります。
さてさて、表記のジャズ喫茶店名のベイシーは、カント・ベイシー（米国の代表的なジャズマン）に由来し、季刊誌「ステレオサウンド」の第７３号（１９８４年）に、初めて掲載されたことで、存在を知りました。
ジャズ喫茶店は、東北本線（東北新幹線）の一ノ関駅から徒歩１５分、バス停「一関一高前」から徒歩１分とあり、住所は、岩手県一関市地主町７−１７、電話は、０１９１（２３）７３３１、営業時間は、１３：００〜２０：００（閉店時間は不定）とあり、定休日は、火曜日、水曜日と掲載されていました。
店主は、菅原正二氏（１９４２年生まれで、私より５年先輩）で、若人時、私と同じ様なオーディオ歴の持ち主であることが判明しました。
最初のオーディオ機器は、コラールのＢＸ１スピーカー（１２インチウーファーとホーン型の２ウエイ）に、トリオの真空管アンプ、ＣＥＣのレコードプレヤー、オーディオテクニカのＡＴ１カートリッジで、１８畳の洋間で鳴らしていたとありました。
その後、ダイヤトーンのＰ６１０、ＪＢＬのＤ１３０をはじめ、ＪＢＬの数々の名器（アンプとスピーカー）を収集して、特徴・特性をチェックされたようです。
最後に行きついたオーディオ機器は、
スピーカーシステムが、ＪＢＬ ２２２０Ｂ×２（ウーファー）、３７５＋５３７−５１２（ミッドレンジ）、０７５（トゥイーター）で、
アナログ・プレーヤーが、リン ソンデックＬＰ１２＋ＳＭＥ３００９Ｓ�僑蕋蹌陝椒轡絅◆治孱隠汽織ぅ廰靴如�
プリアンプが、ＪＢＬのＳＧ５２０、
エレクトロニック・クロスオーバー・ネットワークが、ＪＢＬの５２３２×２、
パワーアンプが、ＪＢＬのＳＥ４００Ｓ×４と掲載されていました。
最初のアンプが、ＪＢＬのＳＡ６００（プリメインアンプ）からスタートし、試行錯誤の故に、上記のマルチ方式を構築され、現在も、メンテナンス維持に遵守され、当初の音響を保持されていることは、素晴らしいに尽きます。
オーディオ機器を、３０年、４０年、５０年と維持することは、並大抵ではないのですから。
実のところ、このジャズ喫茶店は、まだ、訪れていないのです。
ダイナミックオーディオのトレードセンター店長の厚木繁伸氏を、還暦定年退職後、和光テクニカルのお手伝いをしている時に、知り合いになりました。
店長は、時々休暇を戴いて、東北新幹線に乗って、ジャズ喫茶ベイシーに通い続けている
と言っていました。
店長は、ＪＢＬの家庭用の超大型スピーカー「パラゴン」を所有しており、アンプも全て、ＪＢＬに統一され、ＪＢＬサウンドを楽しまれているにも関わらず、態々、一ノ関まで出かけていって、ジャズ喫茶ベイシーのＪＢＬサウンドを聞き、センス（感性）を磨き続けると、よく言っていました。
ＪＢＬの伝統的なサウンドを鳴らし続け、そのポリシーが気に入っているそうです。
要するに、自宅のパラゴンとは、大違いなサウンドで、特別な音響（音の響き方）なのだそうです。
私は、１９７５年から１０年余り、ＪＢＬの輸入総代理店（当時、サンスイ電気）のショールームで、旧古典音楽鑑賞会（クラシック音楽を楽しむ会）の例会を開催していました。
西新宿の京王プラザホテル（日本初の超高層ビル）の近所にあったサンスイのショールームで、例会前に、持参したジャズのＬＰレコードを、一連のＪＢＬのオーディオ機器を使用させて貰うことが出来、本格的なジャズの音楽を楽しむ機会を得ました。
ジャズ喫茶ベイシーと同様のオーディオ機器（ＬＰレコードプレーヤーだけ相違）の組み合わせで、聞くことが出来たので、まあ、それと同じ音響だろうと想っていましたので、態々、一ノ関まで行って、聞く気になれなかったのです。
ジャズ喫茶ベイシーを訪問された著名人は、カント・ベイシーをはじめ、内外の著名人が多く、タモリさんや鈴木京香さんも掲載されていました。
ダイナミックオーディオの厚木店長も掲載されておりました。
ジャズのオリジナルレコード盤のジャケットに、訪問された著名人のサイン入りの写真集も多々紹介され、半世紀にわたって、菅原正二氏の人脈（親交）関係が把握出来ました。
ベイシー読本を読んで、菅原正二氏は、ジャズの音楽の香気について、一言も語っておられず、輸入盤と日本盤の比較試聴の検証報告も見当たらず、生のジャズとオーディオを介してのジャズ音楽、音響の相違観等々に、将来、訪問して、インタビューしてみたくなりました。
菅原正二氏は、早稲田大学の部活で、ドラマーを演じ、ジャズ喫茶ベイシーのＪＢＬのスピーカー前に、生演奏が出来るように、ドラムとピアノが設置されていました。
菅原正二氏の語り（主張）は、生演奏とオーディオを介した音響（音の響き方）は、同等であることを伝えているように想えました。
従って、菅原正二氏による生演奏とオーディオによる音響の相違観を検証してみたくなりました。
当然、カント・ベイシーのオリジナル盤を持参して。
まあ、クラシック音楽の世界観とは全く異なる音楽の世界観、どのように映ることでしょうか？
話が弾んで、日帰りができないかもしれません。
ジャズ喫茶ベイシーが、閉店する前に、是非とも訪問したいお店と想いました。
感謝。
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