マルクスの価値形態論に関する論文はそこそこ認められるが、
価値の実体論に関する論文は非常に少ない。
まして、両者の関係を論じたものは皆無に近い。
価値の実体としての抽象的人間労働を、
マルクスは、「幻のような対象性」と表現しており、
そこには「ゼリー」といった感性的な表現がある。
他方、商品の価値対象性には、一分子の自然素材、
つまり、ゼリーのような対象性すらないと述べている。
実は、この違いは、ヘーゲル論理学に習熟していれば、
ごく当たり前のことである。
ところが、日本の論文にはそういう指摘すらない。
それどころか、価値の実体を物象化的錯視だとか
述べる有名説まである始末である。
だとすれば、この立場は、フォイエルバッハの唯物論さえ
理解していない立場だといえよう。
もう、こういうレベルの哲学解説は、
完全に払拭すべき時が
来ているのではないだろうか。
私も、いまや、さすがに哲学研究の若手と呼ばれる
年齢ではない。
そろそろ、自分の上の世代の重鎮と呼ばれる
哲学研究を、本気で叩くべき時が来ているのではと、
思い始めています。
もちろん、そのためには、、
純粋な気持ちをもつ若手の哲学者の
応援が必要ですが、
最近、必ずしもそういう人は
少ないわけではないのかも・・・
とも感じるようになってきたりしています。
しかし、出版業界の壁はまだまだ固そうですが・・・
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