01 このように、私達は、信仰によって義とされたのだから、私達の主イエス・キリストにより、神に対して平和を得ている。
02 私達は、更に彼により、今立っているこの恵みに信仰によって導き入れられ、そして、神の栄光に与る希望をもって喜んでいる。
03 それだけではなく、患難をも喜んでいる。なぜなら、患難は忍耐を生み出し、
04 忍耐は錬達を生み出し、錬達は希望を生み出す事を、知っているからである。
05 そして、希望は失望に終る事はない。なぜなら、私達に賜わっている聖霊によって、神の愛が私達の心に注がれているからである。
06 私達がまだ弱かった頃、キリストは、時至って、不信心な者達の為に死んで下さったのである。
07 正しい人の為に死ぬ者は、殆どいないであろう。善人の為には、進んで死ぬ者も或いはいるであろう。
08 しかし、まだ罪人であった時、私達の為にキリストが死んで下さった事によって、神は私達に対する愛を示されたのである。
09 私達は、キリストの血によって今は義とされているのだから、尚更、彼によって神の怒りから救われるであろう。
10 もし、私達が敵であった時でさえ、御子の死によって神との和解を受けたとすれば、和解を受けている今は、尚更、彼の命によって救われるであろう。
11 そればかりではなく、私達は、今や和解を得させて下さった私達の主イエス・キリストによって、神を喜ぶのである。
12 このような訳で、一人の人によって、罪がこの世に入り、また罪によって死が入って来たように、こうして、全ての人が罪を犯したので、死が全人類に入り込んだのである。
13 というのは、律法以前にも罪は世にあったが、律法がなければ、罪は罪として認められないのである。
14 しかし、アダムからモーセまでの間においても、アダムの違反と同じような罪を犯さなかった者も、死の支配を免れなかった。このアダムは、来たるべき者の型である。
15 しかし、恵みの賜物は罪過の場合とは異なっている。即ち、もし一人の罪過の為に多くの人が死んだとすれば、増して、神の恵みと、一人の人イエス・キリストの恵みによる賜物とは、更に豊かに多くの人々に満ち溢れた筈ではないか。
16 且つ、この賜物は、一人の犯した罪の結果とは異なっている。なぜなら、裁きの場合は、一人の罪過から、罪に定める事になったが、恵みの場合には、多くの人の罪過から、義とする結果になるからである。
17 もし、一人の罪過によって、その一人を通して死が支配するに至ったとすれば、増して、溢れるばかりの恵みと義の賜物とを受けている者達は、一人のイエス・キリストを通し、命にあって、更に力強く支配する筈ではないか。
18 このような訳で、一人の罪過によって全ての人が罪に定められたように、一人の義なる行為によって、命を得させる義が全ての人に及ぶのである。
19 即ち、一人の人の不従順によって、多くの人が罪人とされたと同じように、一人の従順によって、多くの人が義人とされるのである。
20 律法が入り込んで来たのは、罪過の増し加わる為である。しかし、罪の増し加わったところには、恵みも益々満ち溢れた。
21 それは、罪が死によって支配するに至ったように、恵みもまた義によって支配し、私達の主イエス・キリストにより、永遠の命を得させる為である。
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