mixiユーザー(id:193044)
2020年05月23日00:03
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厨房なりし頃の読書��
誰からもリクエスト来やしないが、勝手に厨房の頃読んだ本を回顧してみる。中島敦は、教科書の「山月記」がきつかけで、国語教師の三島先生に文治堂書店版全集を借りて読み耽つた。筑摩書房版が出るのはまだまだ先の話である。当時未完成作品まで読んでた厨房は珍しいかもしれない。
いま正確な文書は思ひ出せぬが、「北方行」であつたか「ある曇り日の日に」それまで当たり前であつたものが突然崩れ去つて、振り払ふことの出来ない「非現実感」にとらはれるくだりは、当時読み始めたコリン・ウィルソンの紀伊國屋版『アウトサイダー』などと共鳴して、当時の私を震撼せしめたものである。
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