哲学者・宮野真生子さんと人類学者・磯野真穂さんとの往復書簡集『急に具合が悪くなる』(晶文社)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4794971567/murasakiasano-22 を読んでいます。
ガンに罹患(りかん)している宮野さんが自問自答します(114-115ページ)。
問い「私は不幸なのか?」
答え「不運ではあるが、不幸ではない」
「不運ではあるが、不幸ではない」という「答え」も大事ですが、それより、「私は不幸なのか?」という「問い」のほうに引き付けられます。問うことから始まるのです。問うから、答えが出てくるのです。問題を設定しなければ、答えなど出てこないのです。
もちろん、この2行だけ取り出して、あれこれ言うのは危険です。とはいえ、この2行を読んだだけで、私としては、元を取った気分です。もちろん、残りも味わい尽くすつもりです。
本当は、答えなど必要ないので、問い続けるのが大事だという気がします。
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