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2019年08月23日11:08

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★君はいったい、どこを読んだの?(メルマガくん:08/23号)

 アンドレ・ゴルツの『エコロジーと政治』(1978年)
 (邦訳『エコロジスト宣言』技術と人間ほか)
 は、週刊誌の編集部にいたころに、読んだはずです。
 「はずです」と歯切れが悪いのは、
 読み終えた年月日を本の奥付あたりに書きつけていないので、
 「読んだ」と言い切れないのです。
 「エピローグ」の直前までは読んだ形跡があります。
 蛍光ペンで線が引いてあったりするのです。
 どうやら、最後までは読んでいないようです。

 「読んだ」のか「読んでいないのか」の宙ぶらりんの状態は
 気持ちがよくないので、頭から読み直してみます。
 読んでいて、愕然(がくぜん)とします。

 イヴァン・イリイチの名前が盛んに出てくるのは、記憶の通りです。
 それだけでは、ありません。
 『ツナミの小形而上学』(2005年)のジャンピエール・デュピュイの名前が、
 何度も出てくるのです。
 これには、驚くと同時に、怖くなってきます。
 私は、『ツナミの小形而上学』で、デュピュイさんと「初めまして」の
 間柄になったと思い込んでいました。
 実際のところは、ゴルツの『エコロジーと政治』で、
 すでに顔見知りの関係になっていたのです。
 ご丁寧にも、『エコロジーと政治』の中で、
 デュピュイの名前とその著書に、紫の蛍光ペンで印が付いています。
 ぐりぐり、と。
 
 力をこめたとはいえ、
 線を引いただけで当時の私は満足していたのです。
 最後まで「読んだはず」の本は、
 もう一度、頭から読み返してみるものですね。

 ほかにも、きっと、ある。
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