ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲
交響曲第1番ハ長調作品21
ルドルフ・ケンペ指揮
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
かんち自身の解説
3年前の「ベト・マラソン」とは今回異なり、できるだけ1か月に1曲ベートーヴェンの交響曲を聴いて行こうという「ベートーヴェン・ツィクルス」。「ベト・マラソン」で使った音源は極力使わず、別の魅力的な音源を聴いていただこうと思っています。
その第1回の第1番を演奏する団体を4つほどに絞り、その中で私の琴線に触れたものが今回ご紹介するケンペ指揮ミュンヘン・フィルのものです。
この演奏はテロがあったミュンヘンオリンピックの前後に収録されたせいなのか、感情がこもっているように見受けられるのです。ハイドンの影響が強い第1番ですがすでにベートーヴェンの個性も匂う作品に、その個性を信じて感情を込める・・・・・それでいて、古典派の形式美も美しいのは、まさに指揮者とオケの才能の融合だと思います。
新型コロナウイルスでオリンピックが延期になった今こそ、この演奏を皆さんと一緒に聴いてみたいと思います。
************************************
ベートーヴェンの交響曲第1番ハ長調作品21は、ベートーヴェンが1799年から1800年に作曲された自身1曲目の交響曲である。ピアノソナタ第8番「悲愴」や七重奏曲、6つの弦楽四重奏曲などともに、ベートーヴェンの初期の代表作として知られている。
ベートーヴェンの交響曲のうち、第1番、第2番はベートーヴェンの「初期」の作品に含まれ、第1番もハイドン、モーツァルトからの影響が強く見られるが、既にベートーヴェンの独自性が現れている。
ベートーヴェンは当初ピアニストとして生計を立てていたこともあり、初期の作品はピアノソナタ、ピアノ三重奏曲、ピアノ協奏曲など、主にピアノに関する作品が中心を占めている。一方で、この時期には弦楽四重奏曲、七重奏曲などの作曲も経験しており、これによってベートーヴェンは室内楽曲の書き方も学ぶことになる。
これらの作曲を経験することによって、ハイドン、モーツァルトら古典派の作曲技法を吸収し、自らの技術として身につけている。
交響曲第1番は、ここで学んだ技術の総集編として作曲されたものと考えられている。
この作品はゴットフリート・ファン・スヴィーテン男爵に献呈された。
1800年4月2日、ウィーンのブルク劇場にて、ベートーヴェン自身の指揮により初演された。 ブルク劇場での初演はプログラムの最後に組み込まれた。
完全な2管編成を要求するこの曲は初演時に「軍楽隊の音楽」と揶揄されたという。
ログインしてコメントを確認・投稿する