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2020年03月28日17:37

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幻の女神を求めて 30

アイリス「皆さん…大魔王デスタムーアは倒れここに新たな大魔王…カズマサが誕生しました…彼ならば人間と魔物の共生を実現し…永久の平和を築き上げる事でしょう!!」

アクア「人間と魔物が憎しみあう世界はもう終わったわ!女神アクアの下平和な世界を堪能なさい!」

エリス「あたしは彼の望む世界を信じています…全ての人間と魔物に…女神エリスのご加護があらん事を…」


王女と女神の演説により

世界は大魔王である彼の存在を認め

歓迎を受けた…

その背景にはカズマサに救われた人々達からの信頼もあり

レイドックの祝勝会には

ホルスやあるえは勿論

ブラストやフォーン

更には魔王軍のウィズまで参加する盛り上がりとなり


その夜

カズマサは逃げだそうとしたところを

クリスに縛られていた


クリス「こらっ!重圧から逃げないって言ったばかりでしょうが!」

カズマサ「苦手なもんは苦手なんだって…クリスだってそうだろ?」

ホルス「クリス…女神様の一人称があたしなのはどうかと思うよ…」

クリス「むぅ…」

ホルス「後カズマサ…大魔王になったんならそんな鎖抜けられるんじゃないの?」

カズマサ「この鎖は特別製でな…対象の闇の力を問答無用で封じ込める優れものなのだ!」

クリス「まさかこんなに早く使う事になるとは思わなかったけどね…」


クリスの持つ大魔封じの鎖は大魔王であるカズマサから直接送られた物であり

記憶の奥底にクリスを傷つけてしまった過去が残っている証拠だった

結局カズマサは最後まで参加させられる事となり


別れの時がやってきた


カズマサ「ホルス…この剣は返すよ…これからはお前がこの剣でクリスを守るんだ!」

ホルス「カズマサ…」

クリス「アクア先輩と話したんたけどさ…これからは先輩が夢の世界…あたしが現実の世界…君が狭間の世界の神として統治して行こうと思うんだ…」

カズマサ「それがいいんじゃないか?アクアは夢の世界のが信者も多いだろうし…」

クリス「神といっても天界から全体を見渡したりは出来ないからね…あたしはこれまで通り盗賊として世界を回るつもりだよ!」

カズマサ「そっか…気をつけろよ…中には悪い人間がいるかもしれないからな…」

クリス「大丈夫だよ!ダクネスとアイリスが交代で一緒に来てくれるって言うから!」

カズマサ「ダクネスはまだしもアイリスも?」

クリス「うん!平和になった世界を自分の目で見て回りたいんだって!」

アイリス「お兄様…時々お忍びで遊びに行きますわね!」

カズマサ「まぁキメラの翼とゲートがあれば気軽に会えるからな…いつでも遊びに来いよ!!」


こうして祝勝会も終わり

カズマサは狭間の世界へと帰って行った…

クリスは現実の世界

アクアは夢の世界をそれぞれ見守る事となり

モンストルのゲートに到着した彼を待っていたのは

紅魔族の2人だった


ゆんゆん「大魔王様…お別れの挨拶は済みましたか?」

カズマサ「ゆんゆん…めぐみん…お前ら何してんだ?」

めぐみん「新魔王軍六祈将軍の枠が空いていると聞きましてね…私達が魔王に立候補しに来たわけですよ!!」

カズマサ「意味わかって言ってるのか?遊びじゃないんだぞ?」

ゆんゆん「カズマサさん…私達ももう子供じゃないんですよ?私とめぐみんには…現実の肉体がないから…居場所が…」

めぐみん「ゆんゆん!」

カズマサ「そういう事か…なら協力して貰おうかな…名目上は部下だが俺達に上下関係は無しだ!それでいいな?」

ゆんゆん「はいっ!よろしくお願いします!!」


2人はカズマサに着いていく事を志願し

ウィズ、ベルディア、デュランの3人に加え

めぐみんとゆんゆん…そしてミツルギの3人が

新魔王軍六祈将軍として活動する事となった

魔王軍と言っても

主な仕事は町造りと簡単な治安維持であり

狭間の世界に戻ったカズマサが最初にした事は

太陽の作成だった


ゆんゆん「何をしてるんです?」

カズマサ「核に熱エネルギーを加えてこの世界の太陽にしようと思ってな…人間は日の光が無ければ生きて行けないんだ…」

めぐみん「良いんですか?その指輪は…」

カズマサ「構わんさ…お前らが傍に居てくれるんだから…」


核に炎の指輪を取り込ませる事で

核は凄まじい熱エネルギーを放出

カズマサは大魔王の魔力で核を上空へと打ち上げた

こうして狭間の世界も日の光が当たる世界となり

彼の指揮の下

迅速な町造りが行われる事となった


カズマサ「まず名前が問題だな…絶望の町…欲望の町…牢獄の町…人が住みたがるわけがない!」

ゆんゆん「そもそも発展を前提にした町じゃないですからね…」

カズマサ「絶望の町には温泉…欲望の町にはカジノがあったな…よし…名前はアクアタウンとエリスタウンにしよう!」

めぐみん「さすがにアウトです!本人達に無許可でそんな!」

カズマサ「あいつらならわかってくれるさ…アクアに至っては喜んでくれるんじゃないか?」

ゆんゆん「牢獄の町はどうします?」

カズマサ「牢獄の町は魔王軍の駐屯地にして治安維持の役に立てよう!温泉もカジノもトラブルが付き物だからな!」


カズマサの提案は見事に当たりを引き

女神の名を使った2つの町は急速な発展を遂げ

更にはモンストル以外にも

夢の世界はダーマ神殿、カルカド、紅魔の里

現実の世界はレイドック、アークボルト、ホルストック

計6ヵ所に狭間の世界へのゲートを設置

僅か1年で多くの人間が移住する程になっていた
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