mixiユーザー(id:18627182)

2020年04月02日09:21

145 view

『作家と楽しむ古典/好色一代男、曽根崎心中、菅原伝授手習鑑、仮名手本忠臣蔵、春色梅児誉美』を読んでみた。

作家と楽しむ古典 好色一代男 曾根崎心中 菅原伝授手習鑑 仮名手本忠臣蔵 春色梅児誉美
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=18627182&id=4576251

<以下、レビューページより転載>

このシリーズも、本書で4冊目。

『好色〜』と『春色〜』に挟まれた浄瑠璃の3作は、翻訳作品を読了してすぐにコチラを読んだので、「なるほどー」とか「そうだったのかー」とか、実作と比較して、いろいろと思うところがあったのだが、『好色〜』と『春色〜』は、翻訳を読んでから随分時間が経ってしまったので、実作の方の内容をかなり忘却してて、「そんなだったっけ?」といった感じのところも多々あった。
ただ、現代語訳は現代語訳、作品は作品として、島田雅彦の話はとても面白かったし、まだ若い島本理生の話にも、「へぇー」と感心するところはたくさんあり、全体に、興味深く拝読。



以下は、本書目次よりの引用。

○好色一代男―不謹慎かつ、粋に/島田雅彦
エンターテインメントは好色から/日本文学史上のふざけたパロディ/エロ小説かつ経済小説/人間は成長が遅い/解放的好色と島国的配慮/現代語訳の粋と野暮/着道楽は偉いのだ/実在した太夫たち/金とクリエイティビティ/酒池肉林のコスト計算/世界の果てまで好色で/質疑応答

○曽根崎心中―MC門左衛門と変拍子の謎/いとうせいこう
禁じられた物語/都会性の芸術/音(おん)と息と間/カウンターカルチャーとしての『曽根崎心中』/ライムとフロウの掛詞/75と86/MC近松門左衛門/ふたたび『ラブ・イズ・ザ・メッセージ!』/質疑応答

○菅原伝授手習鑑―市井の人々の喜びと苦しみ/三浦しをん
全員「いいひと」か「悪いやつ」/はじめての「寺子屋」/初演にタイムスリップしたい/尺貫法と敬語/アクロバティックな和歌の訳/尻すぼみのワケ/合作社の三者三様/推しメンは三好松洛/引き裂かれた家族/いざ寺子屋/文字と芝居、書くことと物語ること/質疑応答

○仮名手本忠臣蔵―逆転の発想で読み解くヒューマンドラマ/松井今朝子
忠臣蔵は国民的ドラマ?/わかりやすさが新しさ/時代の遠近感/時代小説と現代語訳は逆方向/研究と実作/性愛表現/敬称/浄瑠璃はミュージカル、段切りはフィナーレ/芸能文学/ヒューマンドラマ/質疑応答

○春色梅児誉美―江戸のポップな恋愛模様/島本理生
発禁処分作家、為永春水/アイドルの最新作/江戸の生活感/おじんさんの三人称、ギャルの一人称/流行歌の翻訳/芸者と粋、洗練された女性像/キャラクター小説/痴話喧嘩のポップさ/江戸系女子のサバイブ術/人情とハッピーエンド/意訳のかたち/質疑応答
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する