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2020年02月14日14:23

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『作家と楽しむ古典/平家物語、能・狂言、説教節、義経千本桜』を読んでみた。

作家と楽しむ古典 平家物語/能・狂言/説経節/義経千本桜
http://mixi.jp/view_item.pl?reviewer_id=18627182&id=4686364

<以下、レビューページより転載>

このシリーズ、これで、三冊目を読了!
しかし、本書で取り上げられてる4本(特別対談は除く)のうち、オリジナルの翻訳を読んだのは『平家物語』だけであり、他のものは、本書で先に、訳者の解説から読んでしまったことになる。。
まあ、結果としては、それはそれで面白かったのだけれど。
で、こりゃ翻訳も是非読んでみようという気になって、既に図書館に予約してありますm(__)m

それはともかく、何故、平家物語以外の三本を読まずにいたかというと、能や狂言、説教節や文楽に、あまり興味がなかったから。。というのが大きな理由だと思う。
てか、説教節に至っては、それって何?! というような状態で(;´∀`)
でも、本書を読んで考えが改まりました。面白そうと思った( `ー´)ノ
能も狂言も文楽も、ちょっと敷居が高い感じがしてたけど、機会があれば見てみたいという気になりました。
その前に、現代語訳も読んでみよう! と。

本書に集められてる作品は、平家物語も含め、純粋な「読み物」としてよりも、「語り物」「演じられる物」として世間に流布した作品たち。
なので、それぞれの訳者の解説も、「読み物」と「語り物」「演じ物(わしの勝手な造語)」の違いについて、重点を置いて語られてた印象でした。やっぱそこがミソなのね。

さて、解説を先に読んだことで、現代語訳そのものを読むのにどんな影響があらわれるか? 楽しみであります( *´艸`)



で以下は、小見出しの付された目次の引用。

○平家物語―現実の還流するフィクション/古川日出男
翻訳者に刺さる矢/女たちの名前/歴史を操作する/現実がフィクションをつくり、フィクションが現実をつくる/キリシタンの琵琶法師/翻訳増幅器/無数の語り手たち/質疑応答

○平家物語 特別対談―祈りの演奏としてのノベライゼーション/古川日出男×波戸岡景太
最強のフィクション/異本、外典、換骨奪胎/詩は歌か文字か/叙事詩と小説/小説化(ノベライゼーション)/語り手「I」の存在/『平家物語』の音響/演奏と翻訳、そして救済のありか/質疑応答

○能・狂言―ポップ・ミュージックが聞こえる/岡田利規
台詞・文字/「圧縮」された原文/「解凍」する現代語訳/演目選び/現在化/幽霊という道具/演劇は幽霊を見るもの/ポップ・ミュージックが聞こえる/地謡、融通無碍の魅力/溶解するクライマックス/質疑応答

○説教節―説教節といっしょに苦労してきた/伊藤比呂美
仏教文学/働く女たち/日本初のフェミニズム文学/青墓・Oaxaca/死者の地/伊藤比呂美の原型/生きるための道行/涙のレゴブロック/説教節と演歌/「苅萱」男を描いて、女が際立つ/朗読ダイジェスト〜方言、道行、経血、泣き節〜/質疑応答

○義経千本桜―思いどおりにならないかなしみ/いしいしんじ
義経はレコードの穴/大阪ディープサウス/土をめぐるモグラ/ベートーベン、ブルース、ジャズ/思いどおりにならないかなしみ/死の意匠/人形の時間、人間の時間/音に消える狐、声によみがえる狐/質疑応答
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