4月6日
一生のプロセス
私たちはいつも人間関係の問題を抱えていた。感情を思うようにできなかった。惨めさと落ち込みの餌食になっていた。生計を立てられなくなっていた。自分は役に立たない人間だと感じていた。おそれと不安で一杯だった。不幸だった。他の人が助けを必要とするときに助けになれなかった。
アルコホーリクス・アノニマス 76ページ
この文章から気付かされることは、私はアルコール以外にも色々問題があり、アルコールはもっと大きな病気の一つの症状に過ぎないことだ。飲むのを止めたとき、回復という一生の工程に取りかかった。手に負えない感情や、苦しい人間関係、どうにもならない状況からの回復だった。このプロセスは、ハイヤー・パワーやAAの仲間の助けがなかったら、手に余るものだった。AAプログラムのステップを実際に使うようになったら、もつれた糸はほぐれ始め、自分の人生で一番破損していた部分が、ゆっくりとほんの少しずつながら、まともになってきた。今日一日だけ、ほとんど無意識のうちに、私はいやされていく。室温調整ダイヤルを低くしたときのように、私のおそれもだんだん消えていく。充足した瞬間も感じ取れるようになっている。感情面も少し安定してきた。今、再び私は人間家族の一員になっている。
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「今日を新たに」 2004年5月31日 翻訳改訂版発行
AA日本ゼネラルサービスオフィス(JSO)発行
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4月6日
アルコホーリクである私たちは、皆性格上の問題を持っている。寂しさや劣等感を和らげるために、又は抱えている感情的な葛藤から逃げるために、即ち現実に生きることから逃避するために飲む。飲まなければ今が生きられなかった。アルコホーリクは自分の性格の問題を解決する方法を見つけない限り、飲酒を止めることはできない。だから酒を止めただけでは真の理解にはならないのだ。これが“酒は捨てる”という誓いが往々にして保たれない理由なのだ。
私の性格上の問題は、禁酒や誓いをたてることによって解決されたことがあったか?
黙想
私のスピリット(霊)の暖かさは、私の生命を癒して下さる。この神聖なる光と暖かさによって、私はまるで花のように心を開く。私をこの地上につなぎ止める心配や苦悩を手放すとよい。物質への愛着を解き放し、しがみつく手をゆるめよう。そうすれば平和と平安が流れ込んでくる。今、手に持っているものを一旦手放し、新たに神から貰い受けよう。神が自由な愛によって、溢れるほどの良いものを私に手渡そうとして下さるのに、私の手が地上の宝物にしがみついてはならない。
祈り
あなたの恵みを受け止められるように心を開かせて下さい。持てる物質への愛着から私を解放し、新たにあなたから与えられるものを受け取らせて下さい。
ホームカミング社 「一日二十四時間」より
※私の独り言※ いろいろな問題を抱えて生きていくのは、アルコホーリクだけではないでしょう。けれども、私たちが抱えている問題は「病的に大きすぎる」ものだと感じます。だからこそ、私たちは「手に負えない感情や、苦しい人間関係、どうにもならない状況から一生をかけて回復していくのだ」と書いてあるほどなのでしょう。自分がそれほどの問題を抱えていることをはっきりと意識するのがここでやろうとしている工程なのです。棚卸しというのはそういうもので、「過去が過去になって癒やされていく」などというのは、そこから得られる可能性もある副産物に過ぎません。
回復とは、一朝一夕に手に入るものではありません。間を置いてその人を眺めたときにやっと気づけるほどの小さな変化を積み重ねていくものです。AAとは漢方薬のようなものだ、と私はよく言いますが、それはこういうことを言いたいからです。少しずつ体質が変わっていく、しばらく経ったときに眺めてみると見違えるように丈夫になっている、そんな感じです。私たちが目指すところは「飲まないで生きていくこと」それも、以前よりももっとまともに生きていくことです。それが一生のプロセスとなるのはこの病気が霊的な病でもあるからに他なりません。回復とはそういったプロセスなのです。一生をかけてやり続けていくプロセスなのです。
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山口、AA宇部グループ Mike(マイク)
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