１１０３．

１１月３日

集中すること、聞くこと

　自己吟味と黙想と祈りは直接の関連がある。一つひとつをとっても、それを実践すれば大きな安らぎがもたらされ、得るものが多い。

12のステップと12の伝統　128ページ

　自分のことを深く振り返ることで、謙虚になることができ、そうすれば祈りと黙想も自然とできるようになる。祈りと黙想が必要だということが感じられてくるからである。まず祈ることから始め、次に自分のことを振り返り、黙想をして、そしてまた最後に祈りで終える人もいるし、黙想から始めて自分の隠されたまだ気付いていない欠点についての神からの助言を聞こうという人もいる。また自分の欠点を書きとめたり口に出したりしてから神に感謝する祈りで終える人もいる。

　自分を振り返ること、黙想すること、祈ること、この三つは輪を作っていて、どれが始めでどれが終わりということはない。どこから、どのように始めようと、結局は「よりよい生活」という私の目的地にたどり着く。

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「今日を新たに」　2004年5月31日　翻訳改訂版発行
ＡＡ日本ゼネラルサービスオフィス（ＪＳＯ）発行

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１１月３日

　私の中に博愛心が芽生え始めている。別の言葉で言えば愛が芽生え始めている。利己的な激しい感情ではなく、非自己中心的に他の人々に手を伸ばそうとする本物の愛を知り始めているのだ。この愛は“私を”ではなく、最も良いものは何かを思わせ、私の要求ではなく、その人にとって最善を行う行動である。第一に、神に立脚し、次に他の人を神に立脚した目で見、そして私自身の関わりの意味を知るのだ。博愛は優しく思いやりがあり、理解があり、忍耐があり、与え続けようとする実践である。ＡＡは私にこの素晴らしいものを与えている。利己的な意図で築いたものは、すべて無に帰す。しかし、本物の愛に基づいた私の行いは、永遠のどこかに書き記されているであろう。

　私の中に博愛心が芽生えてきているか？

黙想

「求めよ。そうすれば与えられるであろう」神の力は無限である。人間の心に対して神は全知全能であられる。この全能の神の恵みを受けるためには、まず私たちの意志決定が必要であり、神に素直に求める姿勢がなければならない。私たちの無関心によって、神の力は私たちから遮られているのだ。私たちは神の援助を謙虚に求めることなく、自分自身の利己的な思いでことを行う。だから本当の意味の力がない。だが私たちが神を信じたとき、本当に必要とする力が神から与えられる。真摯に神を求めるとき、神は無限に与えて下さる。

祈り

　あなたの力を知り、求めるこころを与えて下さい。私が必要とする力を求め続けることができますように。

ホームカミング社　「一日二十四時間」より


※私の独り言※　毎年のように、ＡＡのテキストの同じところを読んでいても、改めて何かに気づくものだ、ということは以前お話ししたことがあります。それと似たようなことですが、仲間の話を聞いていると、時に思いがけないけれど、自分ではそれまで考えてもいなかったことに気づくことがあります。たとえば、棚卸しをするのは自分でどうしてアルコホーリクになったのかを探るためだ、とばかり思っていたのに、やってみたらそうではまったくなかったことに気づいた、という話。人の足を踏んでも、自分はすぐに忘れてしまっているけれど、踏まれた方はいつまでもその痛みを覚えているものだ、という話。などなど、いくつもあります。

だから、この人の話はいつも同じことばかりだ、と聞き流すことはもったいないことです。まあ、ある程度は注意散漫になるのは仕方がないかもしれませんが、やはり耳を傾けようとする態度は必要でしょう。人の話は、その人の話ばかりではなく、自分の話でもある、と受け取るのが望ましい態度ではないでしょうか。黙想や祈りは、自分と神との間のものだ、と決めつけるのではなく、自分の周りに起こるあらゆることをきっかけとして黙想や祈りにつながるのではないかと思っています。私たちは現実に生きている人間です。その現実という足場をなくしてしまっては、黙想も祈りも実行する価値はなくなってしまうのではないでしょうか。



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山口、ＡＡ宇部グループ　　Mike（マイク）