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2019年11月14日01:23

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「永遠の門 ゴッホの見た未来」

自らも画家であるジュリアン・シュナーベル監督によるゴッホ映画。主演は、名優ウィレム・デフォーで、デフォーは本作で、ヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞した。
シュナーベル監督自身がいうように、この映画は「ゴッホについての分析的な伝記」ではなく、「芸術家とはどのような存在なのかを描いた作品」。その生涯を通して、ゴッホが何を見、何を描いたのか、いわばゴッホの視点に、トコトンこだわった、作品である。
「通説」である自殺説をとらず、少年たちによる他殺説をとっているのも、この映画の重要なポイント。いつ女性や子どもを襲うかわからない、得体の知れない存在という、精神障がい者に対する差別と偏見、地域からの排除の論理が、その背景にあることを、暗示する。
しかし、この映画の主題は、そこにあるのではなく、社交的ではなく、しばしば、エキセントリックでもあった、いわば社会への不適合者としてのゴッホが、その幾多の苦難を通して、到達した、他の誰にも到達できなかった、芸術家としての境地である。今、理解されなくとも、「未来の人々のために絵を描く」と語るゴッホ、そんなゴッホが自殺などするハズがないと、シュナーベルは確信しているかのようである。
この映画の中に登場する130点をこえるゴッホの絵は、すべて、シュナーベル監督自身を含む美術スタッフによって、描かれたものであるという。シュナーベル監督は、そのデビュー作である「バスキア」でも、映画に登場するすべてのバスキア作品を、1人で、描いたのだという。まさに、画家であるシュナーベルにしか描けなかった、映画史に残るであろう、ゴッホ映画である。

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