mixiユーザー(id:18441979)

2019年11月08日21:27

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『ヴェニスに死す』

 トオマス・マンの有名な小説です。初めて読みました。難しくて半分も理解できなかったように感じます。特にはじめの20ページほどは哲学書を読んでいるようでほとんど理解できませんでした。
 中盤から後半にかけてはだんだん面白くなりました。主人公や周りの人たちの描写が具体的になり,分かりやすくなっていきました。特に終盤の,奈落に惹きこまれていく主人公は迫力がありました。
 初老の男が14歳の少年に恋をして,地位も名誉も安楽な生活も全て捨ててしまう話です。一般的な価値を超えた価値に魅入られてしまった男が幸せなのかどうなのか。紹介文に「神話と比喩に満ちた悪夢のような世界」とあります。そんな「悪夢の世界」をのぞいてみたいという人は読んでみるといいかもしれません。
 一読しただけでは半分も理解できませんでした。それでも,しばらく置いてもう一度読んでみたいと,そんな気になった小説でした。
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