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去年の7月に福井勤務になり、クルマで石川県方面に行くと県境を越えてすぐの加賀市の外れのドライブインの目立つ看板に「とり野菜」と書かれている。
福井県では「とり野菜」なんて言っても全然通じず、提供する店も見当たらないが、どうやら石川県加賀地方の郷土料理らしいということが分かり、クルマで金沢競馬観戦へ出掛けた帰りに立ち寄り食べてみた。
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野菜をたっぷり摂れて健康的だし、その上おいしかったので一発で気に入り、その後豚肉バージョンの「豚野菜」も食べてみた。
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自分は鶏肉バージョンの方が好みだと分かり、再び「とり野菜」を食べた。
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「とり野菜」が石川県加賀地方の郷土料理だということは分かったが、インターネットで調べると滋賀県長浜市の「びわこ食堂」にも「とりやさい鍋」という名物メニューがあるらしい。
石川の「とり野菜」と滋賀の「とりやさい鍋」、呼び方・書き方が微妙に異なるものの、写真を見ると酷似している。
「びわこ食堂」のホームページでは、どこにも加賀地方の郷土料理とは書いておらず、「とりやさいみそ」を考案したのは、先代がおいしいと評判だった味噌鍋をベースに開発したものとある。
たまたま偶然似た物になったのだろうか、写真はそっくりだが味はどうなのだろうか、これは1度食べてみないことには分からない。
そこで、新型コロナウイルス感染症拡大緊急事態宣言も解除され、県境を越える移動の自粛要請も解けたこともあり、6月20日土曜日は昼飯がてら食べてみようとクルマで「びわこ食堂」へ。
早速「とりやさい鍋(750円)」を注文するが、ここでは「うどん玉(190円)」か「らーめん玉(同)」と共に注文するのがポピュラーなようだ。
しかし、今回は石川県・加賀の店で食べたのと同じように食べることにして、麺類は辞めて「ライス(中・180円)」を付けることにした。
加賀の「とり野菜」とほぼ同じ見た目、白菜が山盛りにされた鍋がコンロにセットされた。
とりあえず、山盛りにされた白菜の芯を、煮えてきて空いたたすき間に押し込みながら煮えるのを待つ。
加賀の「とり野菜」同様、山盛りになっていた野菜が煮えてくるとぴったり鍋に収まるのも同じだ。
鍋の底からは鶏肉が入れられているのも同じだったが、野菜はほんの少しの人参と大量の白菜だけで、さらにたまねぎともやしも入っていた加賀の「とり野菜」より野菜の種類は少なかった。
ともかく小皿に移していただく。
味は加賀の「とり野菜」よりは酸味が強く酢味噌寄りと思われるが、加賀の「とり野菜」を知らなければ気付かないくらいのレベルと思われ、非常においしい。
そうなるとやっぱこれはご飯だな。
「とりやさい鍋」とご飯、やっぱり旨いな。
スープの量は加賀の「とり野菜」より多いようで、煮えてからは火加減を弱めて食べ進んだところ煮詰まらずに済みそうなので、残った具材を小皿に移す。
残っていたご飯を鍋に投入。
できればここで生卵を溶き入れたいところだが、雑炊にする客はいないのだろうか、メニューに生卵はなかった。
卵なしではあるが、煮詰めていくといい感じになった。
スープが多いからか、煮詰めて味が濃くなりおじや風にしたご飯が旨い。
小皿に移していた煮えた具材も乗せちゃえ。
うーん、おいしい。
テーブルに置かれている一味唐辛子も掛けてみよう。
唐辛子も合うな。
楽しみながら食べ進み、最後の1口になった。
完食すればもう大満足である。
結論としては、「びわこ食堂」の「とりやさい鍋」は、加賀のドライブイン「富士」の「とり野菜」と比べると、味噌スープの味は酢味噌寄りで野菜はほぼ白菜だけ、お肉の量は5切れくらいと少なかったが、代わりに値段は750円と安く、これで「ライス・中」を付けても1000円でお釣りがくる930円とは素晴らしい。
結局、まったく同じものではないが酷似していて、どちらも満足できる逸品であった。
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