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木・金曜の東京出張のついでに金曜は八王子の実家に帰省し、土日はまっすぐ福井へ戻らず開催中のJRA(日本中央競馬会)の新潟競馬を観戦してから福井へ帰ることにした。
土曜は八王子から新潟(長岡)まで移動するだけにして、10月27日日曜日だけ新潟競馬場まで行って競馬観戦してから福井へ戻ることに決めた。
ただ、新潟から福井へ行くには、北陸新幹線の開業によって上越新幹線と北陸新幹線を乗り継いで金沢まで行けば5時間ほどで帰れ、最終レースまで観戦しても余裕で福井まで帰れるが、交通費は2万円近く掛かる。
上越新幹線は使わずに、新潟から上越妙高まで本数の少ない在来線特急「しらゆき」を利用するにしても、交通費は1万円以上かかり、競馬に負けるかも知れないのに交通費をそんなに掛けてまで競馬観戦するのはばかられる。
しかし、最短経路の在来線だと、北陸新幹線開業後は直江津・金沢間はJRから第3セクターに経営移管され、特急列車は廃止され普通列車しか運行されておらず、新潟17:01発の信越線新井行き快速で出発し、順に乗り継いで行って行くのが最終の乗り継ぎパターンであり、直江津・泊・黒部(〜高岡までの各駅)・金沢での乗り継ぎも黒部(同)以外は5分未満で、それで福井に着くのは24:00なので、夕飯を食べに降りる余裕などまったくない。
この日の新潟競馬には、15:20発走のメインレースに国内で新潟競馬場だけに設けられている芝コース一直線1000mコースを使用するオープンクラスの競走「ルミエールオータムダッシュ」が組まれており、このレースまでは観戦したいところである。
新潟競馬場から新潟駅までは所要時間35分掛かることになっているバスで行くことにしており、メインレースを観戦してからでは新潟競馬場15:50発より前のバスには乗れず、渋滞もなく35分で着いたとしても新潟駅周辺で早めの夕食まで食べる余裕はなかった。
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そこで、この日の夕食は新潟を出発する前に駅弁を買って、帰りの道中の車内で食べる以外の選択肢がなかった。
新潟の駅弁は、三新軒グループである新潟三新軒・新発田三新軒・神尾弁当部(新津駅弁)の駅弁だけでも3社、それに加えてJRグループの子会社の弁当業者の駅弁販売所もあり、非常に種類が多く、昔から競争が激しいからか魅力的な多彩な趣向を凝らした駅弁が売られている。
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今回も何を買って行こうか目移りしたが、初めて見掛けた新潟名産の高級魚・ノドグロ(正式名称は「アカムツ」)を使った駅弁があったので、その「のどぐろとにしんかずのこさけいくら(1200円)」を買った。
自分が新潟勤務していた2002年10月には「にしんかずのこさけいくら」はすでに販売されていたが、さらにノドグロまで入れてしまうなんてすごい。
在来線は編成が短いこともあり、なかなか車内が空いてくることがなく、隣に知らない乗客が座っていたり、近くに立っている客がいる環境で駅弁を食べる勇気はなく、糸魚川でごっそり降りるかと思っていたが、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの1両編成は糸魚川でも降りた客の半数くらいの客が乗ってきて、よりによって自分の隣の席に座り、なかなか駅弁を食べられない。
19:57発の青海で隣の客が降りてようやく食べられそうな雰囲気になり、新潟・富山県境越え区間で新たに乗ってくる客などいそうもない泊で乗り換えるまでの26分で食べてしまうことにした。
フタを開けてみると、正に内容を端的に表したらこんな名前になったんだろう、ノドグロから並べられている具を左回りにそのまま表した「のどぐろとにしんかずのこさけいくら」としか言いようがない。
ノドグロは小さいものの、干物にされたこんなのが2枚、ちゃんと1尾分乗っている。
こんなに小さくてもプリッと身離れも良く、脂もしっかり乗っていてノドグロはやっぱりノドグロである。
駅弁の名前の通りの順番に、次はニシンを食べる。
身欠きニシンを戻して甘露煮にしてある。
少々脂にクセがあるニシンだから苦手な人にはくどいのかも知れないが、ニシン好きの自分にはおいしい。
数の子は1つだけだが大きめである。
さすがにニシンと数の子は輸入ものだとは思うが、プリッとした数の子の歯応えがたまらない。
そしてサケ。
これは脂乗りのいいサケではなく、元々産卵のために川に遡上する頃に捕獲したサケを使った新潟の郷土料理・鮭の焼き漬けにするようなサケで高級ではなさそうだが、ノドグロとイクラの脇役ではあるが新潟らしさをうまく演出している。
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そしてイクラは言わずもがなである。
量は少々もの足りないくらいであり、あっさり完食。
駅弁としてはこの内容で税込1200円なら高くはない部類であり、それでいて値段の割りに豪華な感じもするし、新潟らしい素晴らしい駅弁である。
夕飯を食べる時間の余裕がなかったから駅弁で済ますことにしたわけだが、旅の途中の車内でいただく郷土色豊かな駅弁は格別である。
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