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2022年01月19日05:00

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アフリカ、中東などの新興国、途上国の内戦・紛争に猛威を振るうドローン(無人機)、地域紛争を一変させる「貧者の先端兵器」

 アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで17日、イエメンの親イラン・イスラム原理主義テロリスト「フーシ派」によるとみられるドローン(無人機)攻撃が行われ、3人が死亡、6人が負傷した。

◎サウジには行われていたがUAEにもフーシ派の攻撃の手
 人的被害の他、国営石油のタンクローリーなどが炎上し、さらにアブダビ国際空港の周辺でも火災が起こった(写真)。
 かなり大規模な攻撃だったようだ。
 これまでフーシ派のドローン攻撃は、主にイエメンのフーシ派と交戦しているサウジの石油施設を狙ったものが多かったが、フーシ派攻撃に参加しているUAEにもドローン攻撃の手が伸びたことになる。

◎エチオピアで進撃するTPLFを一転劣勢に
 アフリカの途上国では、内戦にドローンがしばしば使われている。
 エチオピア内戦でも連邦政府軍に多用され、昨年秋にはティグレ州をほぼ制圧したティグレ人民解放戦線(TPLF)が州境を超えて首都アディスアベバに進撃する構えを見せていたが(写真=ティグレ州都メケレで、ティグレ人のさらし者にされて行進するエチオピア連邦政府軍)、今年になってのTPLFの進撃は止まり、それどころか劣勢に立たされている。
 8日には、連邦政府軍のドローンによる空爆で、TPLFは56人もの死者を出したという。
 ドローンは、戦闘機やミサイルに比べ、コストが安い。しかも自らの人的被害を受けることは少なく、最貧国やテロリストでも簡単に入手できる「貧者の先端兵器」である。

◎トルコ製のドローンが普及
 ドローンは、意外にもトルコの兵器メーカー製のものが世界中のテロリストや政府軍に普及している。モザンビークでは、政府軍がトルコ製のドローンを調達し、一方で政府軍が掃蕩に注力するテロリスト集団もトルコ製ドローンを使っているという。
 トルコ製の最新ドローンは、人工知能を搭載し、狙った標的に対しては洞窟などに避難しても入り込んできて攻撃するという。

◎ナゴルノカラバフ戦争でアゼルバイジャン軍がアルメニア軍戦車を撃破
 実戦でのドローンの威力を世界に見せつけたのは、2020年のナゴルノカラバフ紛争だ。
 コーカサス地方のアゼルバイジャンとアルメニアの長年の係争地となっていたナゴルノカラバフ共和国をめぐって(16年4月6日付日記:「旧ソ連のアゼルバイジャンで内戦が再燃、再び果てしない泥沼内戦か」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201604060000/を参照)、同年、両国軍が激突、アゼルバイジャン軍はトルコ製のAI搭載ドローンを戦闘に投入し(写真)、アルメニア軍の戦車や軍用車両を大量に破壊し、戦争はアゼルバイジャン軍の事実上の勝利に終わった。ナゴルノカラバフ共和国はアゼルバイジャンに自国領を割譲するという屈辱を味わわされた。
 局地戦争でドローンは決定的な戦略兵器になることが実証されたほか、アメリカ、ロシアというかつての軍事大国以外にも、トルコという電子的先端兵器の新興輸出国が浮上したことに世界はあらためて瞠目したのである。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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昨年の今日の日記:「海外から東京五輪中止論も出ている武漢肺炎ワクチン接種の遅れ、G7先進国で未承認国は日本だけという統治能力不足」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202101190000/

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