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2020年08月03日04:55

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世界経済に猛威を振るっている武漢肺炎、見えてきたその壊滅的大被害

 武漢肺炎パンデミックの恐怖で、世界中の株式、債券、さらに原油が売られた3月半ば――それが落ち着いたかに見える現在、金価格と円買い・ドル売りが進んでいる。

◎ドル安・円高、金価格史上最高値
 円・ドル為替相場は、いつの間にか1ドル=105円を突破した。先週末は、一時1ドル=104円台前半になったことを嫌気され、東京株式市場は、630円近く下落し、2万1700円の安値をつけた。
 さらに金価格は、先週末にニューヨーク先物市場で、史上最高値の1トロイオンス2005ドルをつけた(写真=国内の金価格も最高値圏に)。
 これも、武漢肺炎による景気大後退を食い止めるために、アメリカ中央銀行FRBが空前の金融緩和を実施しているためだ。アメリカの金利が低下すれば、ドルの魅力は薄れ、円やユーロが買われる。金利の付かない金が相対的に有利な投資対象になり、買われるのだ。

◎4〜6月期四半期GDP、史上最悪の年率換算で3割〜4割減
 実際、武漢肺炎パンデミックで、世界は水没状態だ。
 アメリカの今年4〜6月期のGDPは、年率換算で前期比32.9%減と発表された。これは、統計を取り始めた1947年以来、リーマン・ショック直後を上回る戦後最悪のマイナス幅だ。
 7月以降も、感染爆発は収まっておらず、回復が見えない。
 さらに先月末発表のEUも、域内GDPは年率換算で40.3%の減。これもEU発足以来の大幅減で、特に武漢肺炎パンデミックの影響が大きかったイタリア、スペイン、フランスなどの落ち込みが大きくなっている。
 日本の厳しい。まだ政府の発表はないが、日本も民間23社の予測では、同期の年率換算で平均26.3%減だ。もちろん戦後最大の落ち込みだ。

◎JR東海の第1四半期売上高は前年同期比73%、東日本は1553億円の大赤字
 今、株式市場は、4月〜6月期(第1四半期)決算の発表が続いているが、市場は予想外の不振決算の続出で、売り先行となっている。
 おそらく歴史的に記録されるだろう武漢肺炎パンデミックだろうから、1つ1つここに記録していこうと思う。
 まず陸運・空運は壊滅的状態だ。
 超優良企業だたはずのJR東海は、主力の東海道新幹線が自粛要請でかき入れ時の黄金週間に乗車率5%前後だったこともあり(写真)、売上高は前年同期比73%減で726億円の赤字、JR東日本は1553億円の巨額赤字だった。ちなみに前年同期は、東海で1313億円の、東日本で915億円の巨額黒字を出していた。
 特に東日本は、アトレ、ルミネのショッピングセンター事業が大きいだけに、長期休業の影響も受けた。

◎空運も壊滅的、ディズニーのOLCの第1四半期は前年同期比95%減
 空運ではANAが第1四半期は1088億円の巨額赤字だった(前年同期は114億円の黒字)。JALは本日引け後に発表予定だが、こちらも1000億円強の大赤字が予想される(写真=6月17日札幌からの帰路のJAL便機内)。国際線がほぼゼロになり、国内線も一時7割が運休状態だったから、無理もない。
 さらにディズニーリゾートを運営する最強のテーマパーク企業のオリエンタルランド(OLC)も、第1四半期は248億円の赤字。長期閉園していたから、同期の売上高は、前年同期比95%(!)減のたった61億円しかなかった。
 7月1日からディズニーリゾートやホテルは営業再開したが、入場者を大幅に絞っている状態だから、今年度の黒字は見通せない。

◎消費関連も大不振
 4月〜5月に長期閉店していた百貨店も不振を極めた。トップの三越伊勢丹HDは、2021年度第1四半期の売上高は前年同期比53.3%減の1317億円に急減、305億円の赤字となった。通期でも、600億円という巨額赤字となる見込みだ。今も百貨店ファンの高齢女性の客足が鈍い。
 強制自粛で、OLの在宅勤務が主流となったため、化粧品は大不振。こちらは中国人客らインバウインド需要が蒸発したことも響いた。資生堂の発表はまだだが、花王はホームケアやヘルスケアは好調だったが、化粧品部門の半期決算は48億円(前年同期比195億円減)の赤字。
 変わったところでは、名だたる京都企業の1つである女性高級下着のトップメーカーのワコールHDも、第1四半期は31億円の赤字。今期(21年3月期)も、連結で37億円の赤字の見込みだ。ネット通販では補えず、店舗の休業が響いた。ちなみに通年の赤字は、1949年の創業来初だ。女性たちはスーパーの安物に替えたのだろう。
 ホテルでは、老舗帝国ホテルが、外国人客の足が遠のき、結婚式場なども休業していた影響で、第1四半期で30億円の赤字。売上高は、前年同期比77%減の33億円しかなかった。

◎閉店ラッシュか、外食、飲食店など
 大手がこれなら、中小企業の多い外食、ホテル、物販などは壊滅状態だろう。
 7月30日付日経新聞朝刊トップで報じられた外食1000店舗閉鎖の報は、上場企業の全国チェーン店の集計だが、これでも1000店を超えた。パートやアルバイトなどの職場が、それだけ失われている。
 武漢肺炎が再流行で、感染者数は右肩上がりに増えている。東京都など一部自治体は、酒を提供する飲食店の閉店を10時に繰り上げるよう要請している。
 しかし4月、5月のような強制に近い自粛は、上記の結果を見れば、もう採用できないことは明白だ。
 何度も繰り返すが、僕たちは武漢肺炎と共存していくしかない。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202008030000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「アメリカ、対中制裁関税第4弾を発動へ、世界は景気悪化を見越して債券高、すなわちマイナス利回り債券が急増」

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