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2020年07月29日05:45

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多発する人智を超える自然災害、復旧ではなく移転を!

 梅雨期の豪雨で、九州などの各地でまたも多数の死者・行方不明者が出ている。近年は、毎年のようにこうした水害が発生する。いくら防災のハードを充実させても、自然はそんな人間の浅知恵をあざ笑っているかのようだ。

◎温暖化進行、1世紀世で約1℃上昇
 こうした記録的豪雨禍は日本に限らず、世界的な現象らしい。例えばスターリニスト中国では華南の豪雨で多数の村落が流出し、三峡ダムが過去最大の水位となり、一部にはダム決壊も噂されるほどだ(写真)。
 こうした現象に地球温暖化が影響しているのはまず確実だ。例えば世界全体の気温は、観測開始以来100年余で、平均1℃上昇している。
 温度が上昇すると、極北地方の氷が溶け、海洋の水蒸気蒸発も活発化する。大気内の水蒸気含量が高まるからだ。
 豪雨災害対策の根本は、地球温暖化阻止だが、それは一朝一夕には進まないのは、現下の状況を見ても明らかだ。

◎復旧ではなくハイリスク地から移転を
 それにしても、僕はいつも疑問に思うのが、防災報道に力を入れるNHKなどは「1日も早い復旧を」とかけ声だ。
 例えば今回の豪雨禍で最大の被害を起こした熊本の球磨川だ。日本3大急流の1つにも数えられているように、昔から水害を起こす暴れ川でもある。
 被害地区では、数十年に1度、水害に見舞われ、しかも温暖化で瞬間降水量が増え、被害規模は大きくなる。
 完璧な「治水」など、今後にも不可能に思える。それならいっそのこと、限界集落を中心に復旧を諦め、安全な街中への集団移転を考えた方がいいのではないか。先祖代々からの故郷を捨てる住民の心情は、汲まなければならないとは思うが。
 何度も水害を受けた限界集落は、現住地の復旧ではなく、コンパクトシティー化の一環としてより安全な街の中心部に移転させるべきだと思う。

◎明治以来3度も大津波に襲われた三陸・田老地区
 そう思うのは、2011年3月11日の東日本大地震での津波で、200人近い死者・行方不明者を出した岩手県三陸海岸の田老地区の例があるからだ。
 実は田老地区は、1896(明治29)年6月15日の明治三陸地震で発生した高さ14.6メートルの大津波で1859人もが死亡し(写真=明治三陸地震の大津波、ただし撮影地は不明)、その37年後の1933(昭和8)年3月3日の昭和三陸地震による大津波でも911人が死亡している。
 明治三陸地震の大津波の死者1859人は、当時の田老地区の住民2248人の83%にも当たる壊滅的大被害だった。
 これを教訓に、昭和三陸地震の発災後に頑丈な防潮堤の建設を始め、ついに起工半世紀後の1966年に高さ10メートル、長さ2433メートルもの頑丈な大防潮堤が完成した(写真)。
 しかし住民悲願の大防潮堤も、2011年東北大地震では被害を防げなかったのは、上述したとおりである。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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昨年の今日の日記:「アメリカ民主党候補の信奉するMMTが例示する日本に借金積み上げの余裕はない」

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