拉致被害者家族会の元代表の横田滋氏が昨日午後、亡くなった。享年87歳。1982年に長女の恵さんが北朝鮮工作員に拉致されて以来、妻の早紀江さんとともに半生を恵さん救出の運動に挺身した。
2年ほど前から体調を崩し、運動の一線から退き、療養していた。恵さん救出を果たせないまま神に召されたことは無念であったろうと思う。
1日も早く北朝鮮ならず者集団から、恵さんたち拉致被害者を全員取り戻したいとあらためて思う。
◎アビガン、治験終わらず
降って湧いたようにスターリニスト中国の武漢から現れ、瞬く間に全地球に伝染していった武漢肺炎。そのため、特効薬もないし、ワクチンすらまだ開発中だ。
そこで世界中の研究者、製薬会社は、既存薬の中から武漢肺炎に効きそうな薬を血眼になって探している。現在、臨床試験中の薬は、約1000件――。
貧すれば鈍す――と言っては、不眠不休で探している研究者の方々に失礼だが、危急を要するために5月7日、日本で急遽承認された抗ウイルス薬のレムデシビル(写真=アメリカのギリアド・サイエンス社)は、実は効果が乏しいのではないかと言われている。とうてい特効薬の水準ではない。
政権が前のめりで期待した日本発のアビガン(写真)は、5月末にも承認、という見込みが狂った。治験が終わらず、薬事承認は見送られることになった。
アビガンについては、日本以外でも世界で臨床研究が進む。治験の中には、投与で4日間回復が早まったという報告もあるが、中には明確な効果は認められない、というものある。
◎偽薬を与えられるかもしれず患者集まらず
臨床試験の難しさは、二重盲検法による被験者集めだ。自然治癒はふつうはない癌の治療薬と違って、武漢肺炎の場合は、対症療法以外何もしなくとも回復する患者がほとんどだ。つまり本当に投与した薬が効いたかは、医師も知らされない状態で、薬と偽薬(プラシーボ)を同一症状の患者に投与し、結果を統計的に処理しなければ、分からない。
患者にすれば、偽薬を与えられるかもしれないとなれば、なかなか治験に応じないかもしれない。
アビガンは、その作業がなかなか進まないようなのだ(ただ現在でも、患者が同意し、医師が必要と判断したら投与できるが、投与患者はまだ2000人程度に留まる)。
◎催奇形性などの副作用も懸念
効果があっても無くても、ともかくこれしかないから、治療に使え、とも、なかなかならない。
アビガンには、動物実験では催奇形性が確認されている。その他、肝機能障害、腎機能障害なども疑われている。体力の弱っている患者にむやみに投与すると、逆に症状を悪化させる懸念もなくはない。
薬は、人体には異物であり、薬理作用を及ぼす以上、「毒」という側面も必ずある。害よりも有益な効果が得られれば、それは薬になる。
もし重篤な副作用で武漢肺炎患者が亡くなれば、医師と薬事承認した厚労省は、訴訟リスクを抱える。関係者なら誰でも薬害エイズ事件が頭をよぎるだろう。
治療効果の確信が、いまだにはっきりしないのだとすれば、当初の過剰な期待が剥がれるのもしかたない。
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