mixiユーザー(id:1833966)

2019年12月16日05:44

109 view

米中貿易戦争小休止、トランプ大統領はスターリニスト中国に足下を見られた、しかしアメリカからの圧力は続く

 米中貿易戦争が一服した。13日、アメリカは2日後に予定していたスマートフォンやノートパソコンなどが対象になっていた対中制裁関税の第4弾1600億ドルの発動を見送り、9月に発動した第3弾1200億ドルの関税率も15%から7.5%に半減させると発表した。

◎第4弾見送りも、スターリニスト中国は曖昧な態度
 第4弾はスターリニスト中国による対米輸出の残り全部で、関税を上乗せするとアメリカで値上がりし、消費者に影響が大きいことから、これまで保留されていた。トランプ政権は、それを見送った。
 見返りに、スターリニスト中国は向こう2年間にアメリカから2000億ドルの農畜産品や工業製品、サービスの輸入を増やすと約束したという。農畜産品は、年400億ドルに増やすともアメリカは発表した。
 ところがスターリニスト中国の側は、同日深夜の記者会見で「具体的な規模は後日発表する」と曖昧な態度に終始している(写真=記者会見する商務省次官、王受文次官)。
 どうやらトランプ政権は、スターリニスト中国に足下を見られたようだ。

◎大統領選を控え、また下院の弾劾圧力もトランプ大統領の弱みに
 トランプ大統領が曖昧な約束でひとまず合意に応じたのは、アメリカの内政問題が大きく影響している。トランプ大統領はこの直前、民主党が多数を占めるアメリカ下院の司法委員会で弾劾訴追を可決されていた(票決は23対17:写真)。次には今週にも下院本会議で弾劾訴追が可決される。トランプ大統領にとって、これから世論の目をそらせたい。
 さらに来年早々から始まる大統領選挙予備選を前に、中西部の農畜産ベルトでスターリニスト中国の農畜産品の報復関税を引き下げさせ、輸入増加を図りたい。曖昧な約束でも、得点にはなり得る。
 スターリニスト中国は、トランプ政権のこの弱みを巧みに突いたと言える。
 自由な選挙のある民主主義国は、選挙も野党も自由なメディアもない独裁国との交渉でどうしても不利になる。戦前、ナチスの侵略に、イギリス、フランスなどはミュンヘン会談で断固とした態度を示せず、ナチスの領土割譲要求に応じ、ますます増長させ、後の第2次世界大戦の原因をつくった(06年9月25日付日記「歴史の教訓とは何か:ミュンヘン会談、スターリン、ヒトラー」参照)。

◎合意違反なら関税再発動と明記
 ただ、アホなトランプ大統領を補佐するように、対中強硬派はスターリニスト中国の「食い逃げ」に対する措置も盛り込んでいる。発表に、合意違反なら関税再発動、と明記されているのだ。
 これはスターリニスト中国に対する強い圧力になり得る。これからも、スターリニスト中国はアメリカからの強い圧力にさらされる。
 また米中貿易戦争は、確実にスターリニスト中国の体力を磨り減らさせている。アメリカの今年10月末までの対中輸入額は、前年同期比で31%も減っているのだ。
 またスマホやノートパソコンの制裁関税は見送られたが、アメリカの在中工場は、生産拠点をどんどん周辺のベトナムなどに移転しつつある。

◎アメリカに続き、日本、台湾なども
 日本企業も同じだ。第4弾の対象になっていたニンテンドースイッチをスターリニスト中国で作っている任天堂は、とりあえず制裁関税は先送りされただけという認識で、ベトナムに生産拠点の一部をすでに移した。シャープも9月から追加関税の対象に入った複合機をタイへと生産移管を進めている。
 こうした動きは、香港の事態を目の当たりにした香港でもはっきりしてきている。大陸から台湾に生産拠点を戻す動きが著しい。
 アンフェアで非民主的な貿易・サービス政策を続けている限り、スターリニスト中国の製造業は空洞化し続けるだろう。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201912160000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「スターリニスト中国の有力輸出品の繊維製品でも脱中国の流れが強まる、国防権限法の影響がジワリと浸透中」

2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2019年12月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031