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2019年12月03日06:07

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1世紀前に建設が始められ、開通まで15年半もかかった丹那トンネル建設工事、多数の事故犠牲者の中に朝鮮半島出身労働者

 今は、長距離列車も通らず、地元周辺の人たちしか利用しない在来線の東海道線。この熱海駅〜函南駅間に長いトンネルがある。新幹線の新丹那トンネルと並行して走る丹那トンネルだ(写真=西側の函南駅よりトンネル坑口を望む)。

◎難工事で7年の予定が倍に
 東京・大阪を結ぶ交通の大動脈と期待されて起工された、全長7804メートルのこの長大なトンネルは、このほど開通85年を迎えた。戦前の昭和9(1934)年12月1日の開通を迎えるまで、合計67人もの犠牲者を出した難工事であった。
 起工式が行われたのは、今から1世紀ちょっと前の大正7(1918)年3月21日だったから、開通まで15年半もかかった。当初の予定は7年だったから、倍近くかかった。当然、総工費も当初予算の約770万円から約2500万円と、3倍以上に膨らんだ。
 ここまで難工事だったのは、途中の地下に複雑に断層が走り、そこに突き当たると崩落と大出水が相次いだからだ。その度に、工事に携わる労働者の夥しい人命が失われた。

◎「工事放棄」の批判を押して
 掘削は熱海口と三島口の両端から進められた。最初の大事故は、着工から3年を過ぎたばかりの1921(大正10)年4月1日、熱海口から270メートルの所で起こり、33人が崩落に巻き込まれた。必死の救出作業もあって、事故発生の1週間後に坑道奥で作業中に閉じ込められた人夫たち17人が奇跡的に救出された。
 あまりの難工事で、しかも16人もの犠牲者を出したことから、この頃には工事主体の鉄道省はもとより、学界や新聞から「工事放棄」の声が噴出した。
 それでも東海道線の大動脈完成を目指し(当時は北に大迂回する御殿場回りしかなかった)、技術陣は難工事に挑んだ。
 しかし着工6年後の1924(大正13)年2月10日、今度は比較的順調だった三島口で崩落事故が発生した。今度は16名が巻き込まれ、全員が死亡した。
 土中から噴出する大出水に悩まされ、しばしば工事は長期中断に追い込まれた。それでも、鉄道省と技術陣は批判や「工事放棄」の声を押して建設を進めた。

◎5人の生き埋めの中に
 印象に残るのは、1930(昭和5)年11月26日に発生した北伊豆地震に伴う最後の大崩壊事故である(写真=北伊豆地震を起こした断層の通る丹那盆地。丹那トンネルはこの下を通っている)。この時、5人が遭難、3人が犠牲になった。
 死者3人はすべて朝鮮半島から来た出稼ぎ工で(いわゆる「徴用工」ではない。自発的に日本に出稼ぎに来た労働者である)、助かった2人は日本人だった。
 この惨事を、今の韓国人、特に「徴用工」問題を煽り立てる反日団体が知ったら、問題にするかもしれない。
 1つは、朝鮮半島出身労働者を差別し、日本人労働者を優先的に救出したのではないか、という難癖だ。
 事実は、崩落が起こった直後に、北伊豆地震で次の崩落も懸念され、また停電で電気も未通の中、工事事務所は逃げ腰の多くの労働者を督励し、生き埋めになった5人の救出に当たった。最初に日本人労働者が、次にまた日本人労働者が作業用車両の中から見つかった。3人の犠牲者の遺体発見はそれから後で、その時点で数十時間も過ぎていて、間に合わなかったのだ。

◎全くない、難癖をつける余地
 もう1つは、朝鮮半島労働者を危険なトンネル掘削工事に動員したのではないか、という難癖である。これも、事実は違う。
 当時は、前年のニューヨーク市場の大暴落が引き金を引いた世界大恐慌の真っ最中で、国内でも大不況の中、巷に失業者が溢れていた。賃金の高い丹那トンネルの掘削工事には、応募者が殺到していたのだ。わざわざ朝鮮半島労働者を使わずとも、いくらでも日本人労働者を選別雇用できたのである。

◎逃げ腰の人夫を脅して救出作業
 工事担当者は、北伊豆地震の後に救出に動員する人夫たちが余震の頻発でみんな逃げ腰となっていたので、「救出作業をしないと解雇する。代わりはいくらでもいるんだ」と脅している。それだけに朝鮮半島出身労働者は優秀で、採用されていたのだろう。
 物事には、表面だけ見れば誤解されることが多い。1世紀近く前の北伊豆地震に伴う犠牲は、そうなりうる可能性のある一例とも言えるのだ。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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