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2019年11月12日05:47

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南米でまた強権・左派ポピュリスト政権が退陣、不正選挙のモラレス「大統領」は辞任し、亡命へ;香港で警官が無警告で若者に発砲の暴虐

 南米で、またしても強権的な左派ポピュリスト政権が崩壊した。
 先月10月20日に行われた不正選挙で4期目の大統領当選を宣言したボリビアのエボ・モラレスである。モラレスは、夕方4時50分の国営放送で、退陣を表明した(写真)。

◎憲法と国民投票結果を無視して
 コカの栽培農家出身で、同国初の先住民出身者として2006年に大統領に就任した。左派ポピュリストとして天然ガスなどの豊富な地下資源をもとに、同国初の先住民出身の大統領に選ばれた。当初は、先住民など貧困層へのバラマキで人気を博したが、次第に強権化、汚職も蔓延し、憲法や国民投票結果を無視する態度に出た。
 そもそもボリビア憲法は3選を認めていなかった。それが任期途中の憲法改正からの3選認めずと解釈変更し3選を決め、さらに2016年2月には4選を認める憲法改正案を国民投票し、否決されたにもかかわらず、強引に先の4選を決めた大統領選挙を強行した。
 この選挙で、モラレスは4選を決めたと称した。最終的な得票率は47.08%で、野党対立候補のカルロス・メサ元大統領に約10ポイントちょっとの差を付け、憲法の規定を満たしたとして当選を宣言した。

◎大規模不正開票で「当選」、抗議デモが広がる
 ところが開票が始まってしばらくして、モラレスの得票の伸びが思わしくなかったことから、開票作業をいったん中断させた。開票再開後、今度は一転してモラレスの得票が急進した。票のすり替えなど不正行為が大規模に行われたことは明白で、野党側はもちろん結果を受け入れず、「重大な不正があった」として再選挙や決選投票の実施を要求し、同時に抗議デモが全土に広がった(写真)。デモでは3人が死亡し、数百人が負傷していた。
 選挙監視団を派遣していた米州機構も、11月10日朝には、中断再開後のモラレスの得票が「統計的にありえない」と断定し、再選挙を求めた。

◎軍と警察が見放す
 広がる抗議デモで、モラリスの頼みの綱の警察と軍も見放した。9日には軍が「中立」を宣言したのだ。
 進退窮まったモラレスは10日朝に記者会見を開いて再選挙を行うと表明したが、抗議デモは収まらず、警察と軍も恃めずに、夕方の辞職表明となった。この直前、大統領専用機がラパスを離れ、コチャバンバ県のモラレスの故郷に着陸するのが確認されていた。
 またモラレスの側近や与党議員たちが、メキシコ大使館に亡命申請した。モラレスは、先月に左派ポピュリストが政権を奪還したアルゼンチンかメキシコに亡命する見込みだ。

◎キューバ、ベネズエラ極左政権は「クーデター」と非難
 一方で、このことを喜ばないのが、共産党支配のキューバとキューバに連帯するマドゥロの独裁支配するベネズエラである。両国とも、さっそくこの革命を「クーデター」だと非難している。
 ボリビア市民が革命を成功させたのは、軍と警察を事実上の味方である中立化させたことが大きい。民衆レベルの末端まで共産党が根を張るキューバ、軍と警察を手なづけているベネズエラとの違いである。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
 写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/201911120000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。

昨年の今日の日記:「インドネシア、カリマンタン島で4万年前のウシを描いた最古の具象画、手形ステンシル画は5万年前に」

追記 香港で無警告で警官が若者に発砲、1人重態
 昨日朝、香港警察が街頭抗議活動中の若者に、正面から無警告で発砲した(写真)。撃たれた2人のうち、1人は重態という。
 香港警察には、スターリニスト中国の武装警官が配置されており、彼ら共産党員警官は、市民を人とも思っていない。また一歩、6.4市民革命(「天安門事件」)の暴虐に近づいている。

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