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2019年10月22日06:06

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ノーベル物理学賞受賞の2人の研究者が発見した太陽系外惑星のもたらした従来説の太陽系形成論の破綻

 今年度のノーベル賞受賞シーズンも終わった。日本は、周知のように化学賞にリチウムイオン電池の発明者の吉野彰氏が受賞した。
 今年もまたも受賞者のなかった反日韓国では、またも血迷って日本製リチウムイオン電池不買という愚挙を起こしているという。およそ信じられない八つ当たりだ。

◎1995年、初めて見つけた系外惑星の驚き
 それはさておき、自然科学3賞のうち(3賞ともそれなりに興味深かったが)、僕が最も興味を引いたのは、物理学賞3人のうちスイスの2人の科学者、ミシェル・マイヨール氏と弟子のディディエ・ケロー氏の受賞理由だ(写真)。
 本欄でも何度か繰り返しているが、物理学賞は宇宙・素粒子物理と物性物理の研究が交互に受賞対象になる。今年は、宇宙・素粒子物理学の番だったから、3人の受賞は順当だったが、前記のスイスの2人は1995年に、世界で初めて太陽系学惑星を発見したことが理由になった。
 この発見は、「初めて発見」というバリューはあるが、むしろこれによって太陽系的惑星系の従前説が破綻し、新たなモデルの創成の必要性をもたらしたことが画期的だった。

◎巨大ガス惑星が主星近傍を公転
 マイヨール、ケロー両氏は、それまで当時の観測技術では不可能とされた太陽系学の惑星を、地球から約50光年離れた「ベガスス座51番星」で見つけたのだが、それは常識を越えた、超絶の惑星だった(想像図)。
 新発見の惑星は、主星のすぐ近くを木星の半分ほどの巨大ガス惑星が4日で公転していた。太陽系では、最も太陽に近い惑星は水星で、公転周期は88日だ。しかも直径は4880キロの岩石惑星である。
 新発見の系外惑星のようなガス惑星は、太陽から遠い木星、土星に限られる。しかもいずれも、水星、金星、地球、火星と違って、巨大な惑星だ。

◎以後に様々な系外惑星が見つかったが
 だから太陽系初期のガスと塵の円盤では、太陽にいぶされた近い惑星はガスが飛散し、ガスの多くは遠くの木星・土星に集まったのだと考えられた。そして、様々なシミュレーションを繰り返した結果、おそらく太陽系外の惑星系もこのようなものだろうと想定されたのである。
 1995年に発見されたペガスス座51番星の巨大惑星は、それまでのいかなるシミュレーションでも想定できなかった。しかも、その後も他の星で、このタイプの巨大ガス惑星は発見され続けた。
 一方で、現在、4000個にも達しようかという太陽系外惑星では、地球型の岩石惑星は赤色矮星を主星とする惑星系で、続々と見つかっている。

◎太陽系は宇宙では稀な存在?
 これもまた以前は、想定されていなかったタイプの惑星系である。ちなみに赤色矮星を主星とする惑星系では、いくらハビタブル・ゾーンにある岩石惑星でも、頻繁に起こる主星のフレア爆発で、エックス線や紫外線が降り注ぎ、生命誕生と進化は不可能、と見られるようになっている。
 こうして見ると、ほどよい恒星である太陽に形成された惑星系は、宇宙でも例外的な存在かもしれないのだ。だから安直に、地球外生命だとか、甚だしい場合は知的生命体など、僕には信じられないのである。
 今年度のノーベル物理学賞の受賞の業績を見て、そんな感想を抱くのである。

注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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昨年の今日の日記:「国鉄の破綻した道を歩む愚かなJR北海道、革マル派支配の組合に手をつけずに経営できるのか」

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