第十七話「いざ横須賀」
承前
当初のモグラの予定は、新大阪駅7:06発のひかり302号でした。
それが何故変更になったかというと、出発の直前になってエヌが集合時間を早めたからです。
とはいえ、モグラには焦る要素とてなく「時刻表」を調べることもせずにカプセルホテルでぐっすり眠っていました。
何しろここは「新大阪駅」の構内なのです。
モグラ
「くっくっく。予定が1時間早くなったのなら、1時間早く列車に乗ればすむこと。」
そう思いつつも、モグラは何故か朝の5時には出発の準備が全て済んでいたのでした。
モグラ
「2時間早ければ、何も文句はあるまい。」
ああ、それがただの田舎モンの思い込みであることにモグラが気付くのは、ほんの十数分後のことです。
寝ぼけた眼を擦りながら新幹線口の改札付近に到着したモグラは、まず「時刻表」を見ました。
「新横浜、新横浜、新横浜・・・。」
おかしい、何時発の列車も「新横浜駅」には停車しません。
次に「新横浜」に停車するのは、6:30発の列車です。今は5:30です。
モグラ
「げ〜、失敗ったなあ。1時間待ちかよぉ。」
仕方がありません。余裕こいて調べていなかったモグラがアフォなのです。
ホームに出て缶コーヒーなどを買ったモグラは、せめて綺麗なお姉さんでも居ないかときょろきょろしてみたのですが、若いお姉さんの二人連れは居たもののモグラの好みではないのが残念といえば残念でした。
まあいいです。
横須賀まで行けば、綺麗な女子大生のお姉さんが三人もモグラを出迎えてくれるのです。
今から贅沢を言っていてはバチがあたるというものです。
という訳で、モグラは片手に読売新聞を握り締め、約3時間の間新幹線の客となったのでした。
新横浜着は、おおむね9:30頃の予定でした。
続く。
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