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2020年07月07日18:17

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不可能案件

■浮いたテーブルに生存者=14人死亡の特養―熊本・球磨村
(時事通信社 - 07月07日 14:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6148371
14人もの尊い命が失われた…あまりの悲劇に言葉もない。ただ落涙あるのみ。
不幸にも犠牲になった14柱の御霊に謹んで哀悼の意を表す。

未明の時間帯…何処の施設も僅かな夜勤者しかいない。小規模なところでは1名、多くても数人。それで数十人から100人位の利用者さんを介護している。

特養(特別養護老人ホーム)ともなれば入居の利用者さんは要介護3以上、自力歩行出来る人、状況が理解できる人の方が稀であり、歩行器・車椅子ならまだ良い方で中にはストレッチャー出ないと移動できない人、酸素吸入が欠かせない人、点滴が外せない人も珍しくない。そんな人々を数人の職員でどうやって避難させられよう?しかも停電が頻発していると言うことはエレベーターも自動ドアも使えない。館内の照明すら機能していない。1人の避難に2人以上必要な利用者さんもゴロゴロいる中どうやって避難させられよう?

居室を2階以上に設定していれば?然し火災発生時には逆に命取りになる。また、生命時装置の不可欠な人は居室を移動させるだけでも困難だったりする。また、如何に緊急事態とは言え普段の居室や生活空間とは違う場所に誘導するとそれだけで不穏になる人もいる(認知症故に)。モノを動かすようにはいかないのだ。

そしてこれはTwitterで同業者の方からご指摘があったのだが、仮に無事に避難できたとしてもではその人々を受容れてくれる避難所があるだろうか?排泄一つとっても介助が必要な人々、介助そのものは我々介護職が行うとしても、間仕切りも無い場所で着衣を取り下半身を剥き出しにさせるのは尊厳の問題もある。まして女性の利用者さんにはそれは暴力にも匹敵する極めて耐え難い屈辱になりかねない。替えのおむつや排泄物を受け止めるパッド類、替えのディスポーザブルタイプの下着や手袋そして汚れ物・廃棄物を包む古新聞などは潤沢にあるだろうか?また排泄物が発する悪臭は他の被災者からのクレームに鳴るのは必須だ。
また、足腰が曲がりなりにもしっかりして自立自力歩行の出来る人が徘徊してしまう危険もある。その意味では避難が出来ても避難所での過ごし方にも不安が残る。

元より千寿園さんとてこれまでにも避難訓練は行っていただろう。然し想定を超える大自然の猛威の前には[小賢しい人類の叡智]など[蟷螂の斧]にも及ばない。勿論その日その時の職員さん達は最善を尽くされたのは言うまでもないがそれでも救えなかったのだ。誰のせいでもない。人智を遙かに超える激甚災害に人は抗う術を知らない。

そういえば…数年前にもあれは確か岩手県だったかな?やはりいきなりの洪水がグループホームを襲い多くの入居者が犠牲になった悲劇があった。深夜のこと故当直者はそこの施設長さん(女性)ただ1人。その方は濁流の中必死で片手は柱を掴みもう片方の手では利用者さんを抱きかかえていたが、その腕の中で利用者さんは息を引き取ったとか…
(こうやってキーボード打ってても目頭が熱くなってしまう。若しオレがそのような場面に遭遇したら果たして利用者さんを救えただろうか?目の前で利用者さんを死なせてしまったら?きっと人格崩壊してしまうだろう)

元より諸賢が色々対策を考えてはいるだろうが、中々諸事情絡んで簡単には行かず、遅々として進んでいない(様に見える)のが実情だ。

千寿園さんとそこで働く職員各位、そして一命を取り留めた利用者さん達には、
[決してご自身を責めないで下さい。貴方方の責任ではありません]
と伝えたい。
然し…関係者のPTSDが心配ではある。
せめて来世では、14柱の御霊が安寧であることを祈るのみ。
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