その必要なし

植松被告「控訴いたしません」
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まあ控訴しても時間の無駄ってヤツだろうね。この若造の場合。
こそ泥だの寸借詐欺だの或いは酔っ払った上での喧嘩で軽い怪我させたって程度ならまだ更生出来る可能性も無いでは無いし、物損なら弁済することで償いにはなる。
然し本件は？こやつはこともあろうに19人もの尊い命を奪い多くの人々に傷を負わせた。それもあまりにも身勝手な理由で。しかもそれに対して反省の色も悔恨の色も見せていない。

果たしてこの若造に情状酌量の余地はあるだろうか？少なくともオレみたいな心の狭い人間には此奴を許せる余裕は無い。13階段の上から吊してやりたい。

否、オレなんかよりも此奴のせいで大切な家族や友人を失ったご遺族方は遥に激しい怒りと悲しみの中にある。もう2度と生涯笑うことすら出来ないぐらいに…。若しもその人達が
[仇を取りたい。今からあの野郎を閻魔様の元に送ってやる]
と言って刃物を持ちだしたとしても諫める勇気は無い(手助けしてしまう可能性は無いとは言えない)

それにしても…本件被告は何故障害のある人をそんなに憎んだのだろう？
断言しよう。障碍は罪でも恥じでも無い。まして本人に責任はない。
(確かに中には自業自得で障碍を負った人もいるかも知れないがそれは例外。第一好き好んで障碍を背負って生まれてくる命は無いし、好き好んで病気になったり怪我をしたりする人もいやしない)。
そして先天性の障害は辛くも免れた今は[健常者]の立場の人だっていつ何時重い病気或いは怪我で障碍を背負うかも知れない。障碍者は決して異世界の住人では無い。誰にでも起こりうることだ。

なればこそ排除するのでは無く共に生きることが大切なのだ。そして、[たかが障碍如き]でその人の自由や権利や人格や尊厳が制約されたり蔑ろにされたりなど許されないのだ。

更に言えば、障碍を背負うことで確かに五体満足な人とは同じ事は出来ないかも知れないが、障碍を背負ったが故に発達した能力やそれで得た知識や技能で常人には出来ない偉業を成し遂げた人も少なくない。同じ赤い血の流れる大切な仲間なのだ。

本件被告がそれに思い至れなかったのは残念だが今更ヤツがそれに気付いたとしても、失われた19人の尊い命は帰ってこない。たとえヤツを縛り首にしてもそれは同じ。

全くもって悲しくも腹立たしくそしてやりきれない後味の悪い事件である。