「禍の先に禍が待ち構えている」 コミケ中止を経ての「同人業界のいま」を同人誌印刷会社に聞いた
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よくよく考えてみれば、仮にも「企業」である印刷屋さんが同人誌という「アマチュアの趣味の本」の印刷で経営を成り立たせてるって面白い話だよね。老人クラブの俳句の同人誌だって「同人誌」だけど(つか、本来はこっちの意味が正しい)老人会の同人印刷で経営成り立たせてる印刷会社って聞いたことない(あったらごめんね)
コミケって、本来どういう場所かっていると同人誌即売会で、その同人誌即売会ってどういう場だったかというとアマチュアの自由な表現を発表するため。自由な表現って、二次元美少女がエロイかっこしてエロイことやってる喪男のオカズじゃないからね、最近、これ勘違いしてる表現の自由戦士がいるようだけど。
80年頃には、二次創作っていうのも、問題視された時代がある、今の人は知らないだろうが、二次創作は著作権にひっかからないのかとか。それをテーマにした「世紀末同人誌伝説」なんて漫画もあってね(まあ、あれは悪意があったけど)。でも、いつの間にが、商業出版のほうもなんとなく二次創作を認めちゃって、それどころか、むしろ、それを意識してるとしか思えない戦略を始めて、かつて安易と軽蔑されたエロとパロが同人誌の主流になって、アキバ文化がブームになって、メディアも多様化して、オタカルチャーっていうのが、ひとつの市場にまでなってしまった。
それと同時にコミケもどんどん巨大化して、もう、知る人ぞ知るアマチュアの発表の場なんて、誰も思わない。大規模商業イベントのひとつに過ぎない。
それが良いとか悪いとかは言わないよ、私のように昭和時代のオタクが昔は良かったといっても、今の人(年代にかかわらず)が今のコミケを楽しいと思ってるのは別に構わない。
ただ、コミケに代表される即売会や同人誌っていうのを、本来の基本に立ち返って考えれば、「表現したい」という思いが形になって、それを共有するための発表の場、なのだ。
今のコロナ禍は、期せずしていろいろなものを見直させらるきっかけにもなっている。満員電車、風邪でも仕事を休まない、薄利多売の大量消費、そういったものが変わっていかないと生き残れないかもしれない。倒産する企業も失業する人も、これからも大量に出る可能性は高いけど、ペストが中世を終わらせたように、コロナは新しい時代を切り開くかもしれない、なんて、ちょっと期待もあるんだよね。
で、話をワイドに拡げておきながら、いきなり矮小化するけど(風呂敷畳んだっていって(^^ゞ)同人誌っていうのも、これを期に本来の目的を考え直してみたらどうだろう。
コミケも、その他の即売会が無くても、本を作りたい、表現したいという想いが本当に強い人は、作品を作り続けるし、今はネットという発表の場もある。それでも、読者を前にして実際に本を手に取ってもらいたいと思うなら、その時は自分で即売会を開けばよい。
別にそんなに難しいことじゃないよ。どこかの公民館の一室でも借りて、参加者を呼びかけて、ネットでサイト作ったり(別にインスタとかでもいいし)ポスターやチラシで告知したり。アマチュアのイベントなんて、そんな風に始めるものだよ。別にビックサイトである必要なんかないのよ。
そうなって、はじめて、本来の形に戻るんじゃないかしら。
ただ、そういう「創作表現」を、求めている人が、今、どのくらいいるのかは不明。安易なオカズが欲しいだけの人しかいなけりゃ、そのまま滅びるだろうけど、そうなったら、それは滅ぶべくして滅ぶわけよ。
つことで、印刷会社さんは、今からでも、同人誌一本に頼らず他の取引相手を開拓していった方が良いですよと、老婆心なアドバイスをしたいです。(ここで言っても、伝わりようはないけど)
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