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2020年05月17日14:05

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ご笑納下さい［読書日記778］

題名：ご笑納下さい私だけが知っている金言・笑言・名言録
著者：高田文夫（たかだ・ふみお）
出版：新潮文庫
価格：630円＋税（平成31年1月発行）
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放送作家：高田文夫さんのエッセイです。

裏表紙の惹句を引用します。
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　志ん生、談志、永六輔、渥美清に森繫久彌。たけし、昇太、松村邦洋……。芸界
　に飛び込んで半世紀。笑いに愛し愛された人々が輝く芸能の現場は、すべてこの
　目で見てきた。記憶に刻んだレジェンドたちの "珠玉の一言" を極秘エピソード
　と共にお届けする。どこから読んでも面白い。文庫書き下ろし秘話もたっぷり
　収録した決定版！
　『私だけが知っている金言・笑言・名言録』１・２を合本し、改題。

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【第一章　金言】【第二章　笑言】【第三章　名言】の三章で構成されています。
笑ったものを引用しましょう。

【第一章　金言】グレート義太夫のギター漫談から。
“「皆さんテレビの通販もインチキなのが多いから気をつけて下さいよ。
　 "履くだけでやせる下着" というのを買って履いたんですが、あれは "脱ぐだけ
　　で太ります"」”（58p）

【第二章　笑言】長島語録から。
“長島語録はもうたくさんありすぎて今さらだが――この台詞はランナー２・３塁
　で代打を呼び、耳元でこう言った。
　「打つと見せかけてヒッティングだ」”（153p）

【第二章　笑言】ガッツ石松さんの伝説(?)から。
“『クイズタイムショック』に出て、
　「太陽はどこから出るでしょう？」
　にすかさず、
　「右！」
　それはあなたのアパートの部屋の話。
　これを『ビートたけしのオールナイトニッポン』で披露したら大ブレイク”（162p）

【第二章　笑言】から桂米朝師匠の話。
“人間国宝・桂米朝に小沢昭一が電話したら、米朝曰く。
　「もの忘れやボケに効く、ええ薬が出たらしいわ」
　「そりゃ心強い。何て薬です？」
　「ああ、忘れたわ」”（249p）

【第三章　名言】内田百閒の言葉。
“ひとを喜ばせる、楽しませるのが我々の商売の基本。
　夏目漱石門下である内田百閒はこういったとか。
　「世の中に　人の来るこそうれしけれ　とは言うものの　お前ではなし」”（325p）

笑わせるものだけではなく、心に残る言葉もあります。
紹介して締めくくります。
【第二章　笑言】から。
“2018年、「芸歴50周年」で対談した月亭八方が座右の銘として教えてくれた。
　「壁は乗りこえるな。迂回せよ」
　回ってみると何かしら助けられたりするらしい”（201p）

久しぶりに新型コロナウィルスのことを忘れて、楽しめた本でした。

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高田文夫（たかだ・ふみお）
1948(昭和23)年、東京都生れ。日本大学芸術学部放送学科卒業後、放送作家に。
「スターどっきり

報告」「オレたちひょうきん族」など、数多くの番組に携わる。
また構成だけでなく出演もした「ビートたけしのオールナイトニッポン」は、社会現象にもなった。落語立川流Ｂコースに入門し、'88年に立川藤志楼として真打昇進。
その翌年から始まった「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」は、現在も続く人気番組となっている。
『TOKYO芸能帖 1981年のビートたけし』『誰も書けなかった「笑芸論」』『高田文夫の大衆芸能図鑑』など著書多数。

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