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2021年11月25日18:03

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フランス革命の影の根

  自由・友愛・平等。船井幸雄氏は「自由と平等は両立しない。フランス革命の観念が経済にも入り込み、より経済自由を求める資本主義と、より経済平等を求めるマルクス主義に分かれたが、すでに後者は終わった。資本主義も間もなく終わる」と多くの著書で書いたが、自由と平等の事は今回は置いておく。漢字で「友愛」と訳されている観念は何なのか。因みに、1970年ごろの中学の教科書には「博愛」と訳されていたが、誤訳だったようだ。友愛は日本や中国、仏教で用いられているそれとも違う観念のようだ。要するに、仲間や革命同志の内にはうんと濃いが、敵対する者には非常に憎む性格の愛。フランス革命時に王様やマリー・アントワネットをギロチンに掛けたような憎しみが込められている。フランス語が判らなくても、歴史を見れば判るわけである。その革命精神を受け継いだナポレオンは封建的だった他の国々を憎み、戦争ばかりしていた。その後の世界各国の革命と政治・民族思想にも同様の発想が流れ込んだ。ナチスはその典型でユダヤ人を虐殺。戦後のシオニズムやイスラム原理主義にも流れている。内向きでもあり、困った面もある。それゆえ、フランス革命批判する本も多い。一理はある。でも、強くは批判はできない。当時はフランス国王と修道院などを潰さなければならない理由があったから。

  それ以前は王権と教会の権威が結びつき、王侯貴族は農民から徹底的に搾取するなど、ひどく、教会も搾取に協力。異議を唱える人たちは宗教裁判に掛けられ、悪魔や魔女として火あぶりとか、過熱し、液体になった鉄や銅を手足に流すなど、後年のナチスよりも残忍な事を常にしていたから。そのような土台があれば、その反動で敵を憎む思想が出るもの。そのような背景もあった。無論、魔女裁判は聖書に明らかに反している。それでキリスト教はおかしいにはならない。聖書=ヨーロッパでもないが、魔女裁判になった理由は中世末から近代初めのヨーロッパ社会のたくさんの歪みが根にあると思われる。そして、資本主義などの経済構造から、以上に関係ないはずのアジアや中東にも憎しみの思想が入り込み、多くの戦争に至っているのかもしれない。難しい歴史因縁がありそうだ...。
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