Ｓ園に関する貴重な情報から・旧友たちへのメール

　　「（７０年代だと思われますが）ＮＨＫが『良い施設』として、Ｓ園にボランティアをあっせんしていた」というメールをいただきました。何分、その方の母が若い時にそこにボランティアとして行ったとか。色々と考えさせられたそうです。
　　確かに、創立期のＳ園をＮＨＫは報道し、称賛もしていた事実も僕も知っています。でも、７０年代になり、次第に内部腐敗していった経過は当時のＮＨＫの人たちは知らなかったし、仮にＮＨＫの者が腐敗した後のＳ園を訪問しても、Ｓ園管理者は都合の良い所しか見せないでしょう。僕と関わり合った園生たちとか、過労の職員たちの事は極力隠すわけですね。Ｓ園は隠ぺい体質になっていったのは事実です。ＮＨＫ側は創立期のイメージであっせんもしたわけです。まさに、マスコミの限界ですね。
　マスコミは現代においては全面否定はできず、利用価値もあるにしろ、それを信用してはいけないわけです。特に、僕の場合はハンセン氏病問題は新聞とＴＶを通して知ったに過ぎないわけですから、余り述べられないわけです。実際に見聞して、肌でふれあい、心も傾け合ったＳ園とは大違いだと。そのメールを通して、僕は自戒もしたわけです。（元患者は外部者に心を閉ざす例が多いと聞いているが、僕もそうだし、Ｓ園に心傾けた人たちは大体、元患者たちに心を閉ざしている。全生園の場で、元患者相手にＳ園の話ばかりしていたボランティアさんもいたし。それだけ、Ｓ園は難しい所だったわけです）