第二次世界大戦後から今までに起きた多くの戦争を見れば、誰でも「撤収の難しさ」が判るはずだ。
例えば、1965年から始まったヴェトナム戦争。最初は、北ヴェトナムの工業都市を爆撃すれば、南ヴェトナム解放戦線への武器補給もできなくなり、簡単に戦争は終わるだろうとアメリカ軍は考えていたようだ。でも、実際はそうではなく、長期化した。1979年に始まったソ連・ロシアのアフガニスタン侵攻、2001年に始まったアメリカのアフガニスタン攻撃などについても言える。日本ではほとんど伝えられていなかったが、1970年前後のビアフラ戦争とか。
どの戦争も攻めた方の軍部や政治家たちは撤収の段取りも考えて、戦争をしたわけだが、予想できなかった事が次々に起こり、泥沼化し、多くの民間人たちも犠牲なり、悲惨な例になったばかりである。ヴェトナム戦争にしても、敗者のアメリカでは多くの若者が強制的に戦地に赴かされ、死傷したし、勝者のヴェトナムも非常に多くの軍人や民間人が死傷した。「勝者も、敗者も大きく傷つき、傷痕は未来に残る」。これが戦争の本質である。
戦争から話がそれるが、経済にしろ、福祉にしろ、個人の人生にしろ、「計画通りに」進んだ例はあるだろうか。あれば、お目にかかりたいと僕はいつも思っている。そのような事はないわけだ。ならば、経済などよりも複雑な要因が絡み合う戦争関係では、さらに計画通りにはいかないわけである。
日本の自衛隊の今後も、どこかの戦争の地帯に行く事は、予測不可能な事が起きて、ずるずると巻き込まれかねないし、又、もっと大事な事として、特に近隣諸国と戦争を起こさないように、政治家はもちろん、市民レベルでもしっかりと外交をしていかないといけない。又、特に、中東諸国は戦争の原因を解明して、対策も国際間できっちりしていかないといけないと思われるが。
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