随筆５５ で闘争について書いたが、世界での争いを見渡すと、宗教が絡んでいることが多い。
元々心の安穏と幸せを求める宗教が、異なる宗教と接すると争ったりする。同じ宗教でも宗派が異なると激しく対立したりする。随筆�△任盻颪い燭�、宗教の歴史を観ると、ほとんどの宗教が戦っている。差別や弾圧に対して立ち上がって戦った歴史を持っている。
日本でも神様は戦うし、ほとんどの日本の大乗仏教にも戦いの歴史がある。ブッダの教法を学び実践すれば戦うことは避けることになるはずだが・・・。つまり仏教とは言ってもブッダが説かれた仏教とは異なる仏教が日本には伝わっていたからだ。
成仏法がない宗教には「聖戦」がある。それに参加することが立派な信仰だとされている。信仰の対象の神仏に我が身を捧げることによって救われるのだとされている。本当だろうか？
戦えば現場は地獄のような状況になる。聖なる状況にはならない。そして、５５で書いたように永遠に輪廻転生することになる。
かつての日本も神格化された天皇の下、国のために戦って命を捧げた国民がいた。敗戦で天皇は「神ではなく人間だ」と宣言され、象徴となられた。今では戦争で散った命があったから、戦後の７０年余の戦争がない平和が続いているのだということになっている。生き残った者は、そう考えないと救われない。その気持ちを伝えようと毎年８月には終戦記念行事がある。戦争で亡くなった人は救われたのだろうか？慰霊法要はできるが、それだけでは成仏できない。だから成仏できていないで彷徨っておられる霊が多い状態だ。慰霊だけでなく、成仏法を伝え、聖なる場所に行っていただくことが生き残った者の責務だと思う。
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