たとえ、離れ離れになろうとも・・・

コロナの感染防止の観点から、自宅で仕事を命ぜられる方も多くなり
【テレワーク】という言葉に注目が集まってますよね。


テレワークというのは、情報通信技術を活用し、
時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く形態の事ですね。
『tele = 離れた所』と『work = 働く』を合わせた造語なんですが、
その原点は結構古く、一九七〇年代に、アメリカ合衆国のロサンゼルス周辺で、
エネルギー危機とマイカー通勤による大気汚染の緩和を目的として
始められたのが最初だそうですね。


テレワークの取り組みは全世界で急速に広がっているわけですが、
それによる影響というのも、様々なところに見られましてね。


最近はＴシャツやポロシャツ、カーディガンといった
トップス類がやたら売れてるんだそうですね。
これはテレワークの場合、ウェブカメラを使って上司や同僚と会話をする事もありますが、
カメラに映るのは上半身だけなので、上半身だけちゃんとしてればいいという事から、
トップス類が売れてるわけですね。


「今度の商品開発には、我が社の未来がかかっているんです！」
なんてんで力説しながら、喧々囂々、侃々諤々の
真剣な議論が交わされるウェブ会議が行われていたとしても、
上半身はきちんとシャツにネクタイ、ジャケットを着用しているのに、
下半身はブリーフ一枚という事もありえるわけですよ。
見えないという事は恐ろしいですね。


それから、アルコールのネット販売高が二百四十三％も増加したそうですね。
アメリカ全土を対象とした調査では、一部の州で
『労働者の半分近くが在宅勤務中にアルコールを飲んでいる』
という事実が明らかになったそうですね。


アメリカ人労働者三千人に対する調査の結果から判明した、
『在宅勤務中に飲酒している人の割合』を調べてみると、
対象となった労働者の三十二％が『在宅勤務中に飲酒した事がある』と回答し、
三十五％が『自主的な在宅勤務中には、平時よりたくさん飲酒しようと考えている』と答え、
二十二％は実際にアルコール飲料を備蓄している事も判ったんですね。
これはもう、テレワークは飲み屋でやった方が手間が省けていいですよね。


「あなたもテレワークの際には、お酒を飲みながらやってるんですか？」
「はい、感染防止が目的ですから、やはり【アルコール消毒】が不可欠かと」


この他にも、テレワークに関しての問題点というのはありましてね。
例えば、夫がテレワークでいつも自宅にいるようになり、
これまで長時間労働ですれ違っていた夫が妻の家事に、ことごとく文句を言うようになり、
モラハラが起こってきたなどといった例ですね。


それから自宅待機を命じられ、夫の仕事が減った事からストレスがたまり、
妻に対して暴力をふるうようになったという、ＤＶの問題も増えてきているようですね。
「このままだとストレスのはけ口として暴力をふるわれ続け、
殺されてしまうかもしれません・・・お願いですから出社させてください」
と奥さんのＤＶに耐えきれない旦那さんが懇願してくるパターンも、
中にはあるようですけれどもね。


微笑亭さん太