女の子が友達に、
自分の彼氏がいかに優しいかを自慢するなんて事はありがちですよね。
女の子三人がその手の話をしてましてね。
「私の彼氏、とても優しいのよ。
先週私が『パスタが食べたい』って言ったら、それを覚えていてくれて、
昨日はちょっと具合悪かったんだけど、遠出してパスタのお店に連れていってくれたの」
「ああ、そう・・・美穂子、それは微笑ましくていいんだけどさ、
あなたの調子が悪いにもかかわらず、遠出してまでパスタのお店に連れて行くのは、
ちょっとどうかと思うよ。
余計なお世話かもしれないけど、パスタのお店は元気になってからでも行けるんだから、
もう少し消化にいい和食のお店とかにするべきなんじゃないの?」
「そうじゃない、あんた勘違いしてるよ。
具合が悪かったのは美穂子じゃなくて彼氏でしょう?
美穂子は、彼氏の体調が悪くても、
遠くのパスタのお店まで連れてってくれた事に対して愛情を感じたのよ。
そうでしょう、美穂子?」
「・・・二人とも、紛らわしい言い方してごめん。具合が悪かったのは、車なの」
恋愛感情というのは人間独自のものかと思ったら、
魚にもあるという事が、最近の研究で明らかになったそうですね。
フランス・ブルゴーニュ大学の研究チームが魚の恋愛感情について調べたところ、
魚にも気に入ったパートナーに恋い焦がれる感情があり、
好きな相手と別れさせると生きる事に対して悲観的になる事が判ったそうですね。
一夫一妻の習性をもつ中米原産の魚、コンビクトシクリッドのメス三十三匹に
好みのオスを選ばせ、意中の相手とペアになれなかった時の反応を調べたんですね。
その結果、好きな相手と一緒になれなかったメスは、
問題に直面した時の反応が悲観的になるという結果が出たんですね。
さらに好みのオスとペアになったメスの方が早く卵を産み、
卵に寄り添う時間も長いなど『繁殖のためにより多くを投資する』
という傾向がある事も判ったそうですね。
「人間だけじゃなくて、魚にも恋愛感情があるって事が判ったんだってさ」
「それは魚の感情を【さかなで】するような実験だね」
別れた元カレの事が、いつまでも忘れられない女の子というのがいますよね。
「私、元カレの事が忘れられないの・・・何とか彼ともう一度、やり直せないかな」
「あんた、何バカな事言ってるのよ。
復縁なんかしたってね、ロクな事なんてないんだから」
「どうして?」
「いい?よく考えてみてよ。
解散したバンドが再結成する事って時々あるけど、
再結成したバンドが全盛期を超えた事なんてまず無いんだから」
なるほどこれは、非常に説得力がありますよね。
微笑亭さん太
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