mixiユーザー(id:1772351)

2020年10月17日11:29

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男の肖像

 ・・・とか言うと聞こえはいいが、それが己の肖像のことになると、いきなりテンションが下がり気味になる。毎朝、毎晩、洗面台の鏡の前で自分の顔を目にするのが本当につらい。それは、いよいよ年老いて来た感のある自分の姿を見るのがつらいとか言う意味ではなく、ぼくは元々、自分の顔を鏡で見るのが好きじゃなかった。若い頃からそうだったのだ。
 イケメンでもないし、品の良い面相でもないし、さりとて利発そうな顔つきでもなかった自分。眼に映る己の姿は、ただただガラが悪く、険しくて怪しい男の顔だったのだ。
 そんな理由からだろうか? ぼくは、ものごころがついた頃から写真に撮られることを極力避けて生きてきた。だから、中学生以降のぼくの写真は驚くほど少ない。今も自宅のアルバムには妻と息子の写真はたくさん収められているが、ぼくの写真といえば、妻との結婚式、息子の七五三、そして息子の結婚式での記念撮影的なモノぐらいしかないのだ。・・・ぼくの人生の節目には、厳つく冴えない顔の自分が写真の中で必ず突っ立っていた。

「男は40歳を過ぎたら、自分の顔に責任を持て」とは元米国大統領リンカーンの有名な言葉であるが、それなりに真面目に生きてきたつもりでいる自分が、まるで「極道」のような自分の肖像を前に、何をどう責任を持つべきなのだろうか? それがわからない。
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