クレイジーナイト Dream comes true at night

　アイデア に一文の価値もない。いや、もっと正確に言えばアイデアだけでは一文の金にもならない、と言うことだ。
　スーパーヒット商品や “目からウロコ ”の新システムを目のあたりにして「実はオレも数年前に同じことを考えていたんだ！　チクショー！　先を越された〜」みたいな嘆き声をよく耳にすることがある。・・・所詮負け犬の遠吠えだと思う。よほどセンスが悪い人でもない限り、人は誰でも一つや二つのアイデアを持っているものだ。ただそのアイデアなるものが、すでに商品化されていたりシステム化されていたりする場合も往々にしてあるわけだし、たとえそうはなっていなくとも、そのアイデアの発案者がアイデアそのものの具現化にたどり着ける人か否かにかかっているのだと思う。
　思い立ったが吉日で、発案者が一気に走り出すことができるのかどうか？　そして走り出したが最後、目標到達地点までの果てしなく険しい道のりを狂ったように走り続けられるのかが本当の問題なのだと思う。
　アイデアの実現には高いハードルがいくつもあるのは普通に考えられることだ。資金はあるのか？　目的を遂行するためのスタッフや人材は大丈夫なのか？　そんな悩みは当たり前のように行く手を遮るだろう。ただ、発案者がいい感じにクレイジーな煽動者であるならば、そんな障害もきっと乗り越えられるような気がする。要は発案者が狂えるかどうか、そこにかかっている。