書店でひさびさに『ユリイカ』を見かけた。僕は遥か昔にこの雑誌を愛読していた時期があった。大学時代のことである。『ユリイカ』は芸術総合誌であったが、芸術家でもなんでもない僕は、そのうち社会人となりこの雑誌を読むことを卒業したというか、断念したのだった。
ほぼ40年ぶりに『ユリイカ』を手に取り、パラパラとめくりながら立ち読みしてみた。・・・相変わらず難しい。ひょっとして大学生だった自分がこの本を読むのはかなり時期尚早だったのかもしれない、とフト思う。かつて卒業したと思っていたこの雑誌は、実はまだ入学することさえ許されておらず、「卒業」なんて呼べるのは、僕にとってまだまだ先のことなのかも知れないな、と理由もなくそんなことを考えてしまった。
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