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日記一覧

聖母文庫 聖母の騎士社刊聖ペテロの祝日に 蟻の街に教会ができたことを、一番お喜びになったのはゼノ様でした。ゼノ様は、この喜びを土井大司教様にお知らせして、ぜひ「蟻の街」の人々を祝福して頂きたいとお思いになりました。 なぜかと申しますと、昨年

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恐怖の誤配
2019年06月29日08:11

僕の深夜特急ー5 「恐怖の誤配!」人間のやることだから、まちがいは誰にでもある。しかし神奈川生協の配送に関しては「間違い」つまり「誤配」(他の店の商品を間違って配送してしまう)は「あってはならないことだった」。もし「誤配」すると、会社は雇用

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聖母文庫 聖母の騎士社刊大病で一ヵ月以上も休んでいた北原先生が、一番さきにお祝いに来てくれました。 子供たちはうれしがって、北原先生をとりまいて、輪になって踊り回っていました。 黒い大きな鞄をさげた、白いお髭のゼノさんが、ニコニコしてやって

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トラックと格闘
2019年06月28日13:41

僕の深夜特急ー4  「トラックと格闘」  配送のトラックは四トンロングでアルミで覆われた六畳くらいの部屋を載せている。とにかく幅があって長くて高い。運転席からの眺めは二階から見下ろすように感じた。それでも左右前後をチェックできるようにミラーと

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聖母文庫 聖母の騎士社刊「どうです。人間共はガラス屑を馬鹿にしたり、危ながったりしますが、分かってみるとなかなか捨てたもんじゃないでしょう」「しかし、かりそめにも教会を一棟建てるとなると・・・」「それは、私一人の力では、どうにもなりませんわ

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僕の深夜特急ー3 地獄の日々「地獄の日々」  栗原さんについた頃か、次の高島さんについた頃かは忘れたが、見習いでこの二人の助手をしていた時期に足の指をつぶし、手の爪をはがし、その上肋骨にひびが入った。これは荷積みを急ぐあまり荷台でキャスター

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聖母文庫 聖母の騎士社刊(創作)蟻の街の気まぐれ天使                        「蟻の会」子供会合作 僕は、蟻の街の天使です。 と、言っても今年の春頃は、まだかけ出しの四等天使でした。ある日、大天使様が大変怒って呼んでお

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僕の深夜特急
2019年06月25日19:14

僕の深夜特急−12008年05月16日  この前知人とお喋りをしていて、1995年から98年までの出来事を思い出しました。それはちょうど(13年間やっていた)原宿トレンチタウンを閉めて、神奈川生協で四トントラックでの配送をしていた頃の話。高校時代か

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聖母文庫 聖母の騎士社刊私は子供たちのところへ戻ると、源ちゃんに、お家へ帰ることをすすめました。しかし、源ちゃんは、どうしても新聞が刷りあがるまでは、殺されても帰らないといい張るのでした。仕方なく、私は諦めて、「じゃ、もう一度明日一緒に謝り

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黒猫の黒ちゃんのこと
2019年06月24日13:31

ジャー・ヒロ、ジャー・ヒロを語るー16 番外編:山の伊達男、黒猫の黒ちゃん・足掛け七年暮らした千葉は君津の鹿野山。ここで出逢った動物達といえば、沢山の蛇たちや、時々慌てて逃げ去った兎たち、二度しか出逢えなかった梟(ふくろう)、松の梢で松ボッ

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聖母文庫 聖母の騎士社刊そこで、私は謄写版を抱えたり、紙を持ったりしている子供たちを外に待たせておいて源ちゃんの家へ入って行きました。訳を話して「お願いします」 と私は、頭を下げました。「はあ、どうぞ」 と言ったきりで、源ちゃんのお父さんは

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トレンチタウンの日々
2019年06月23日09:03

ジャー・ヒロ、ジャー・ヒロを語るー15−2 原宿トレンチタウンの一日ー2・そうしてようやく辿り着いた原宿トレンチタウンには、外の竹のベンチで寝ながら待っているお客さんもいたなあ。そういえば、四月十六日に名古屋のレゲエ・バー、ROOTS VIBESを訪

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ジャー・ヒロ、ジャー・ヒロを語るー15  原宿トレンチタウンの一日・あの頃はジョーという犬と毎朝散歩した。神奈川県は溝の口の時代だったから、夏には5時頃、冬には6時頃に起きて、最低1時間は散歩していた。そして遠くのどこかの雌犬が発情している

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聖母文庫 聖母の騎士社刊 また起こされる。「まあだ、二時だよ」 僕はもう口ぐせになっているから、何とでも答える。もう、眠くてどうにもしょうがない。僕だって夜通し起きていては死んでしまうからだ。「源一、源一起きろ、何時だ」 僕は目をつぶったま

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死を想う ジャー・ヒロ
2019年06月21日10:03

ジャー・ヒロ、ジャー・ヒロを語るー14−2 死を想うー2・ある児童心理学者が(いい加減な記憶だけど)「子供は大人になるまでに七回(の ような気がした)変化する」と言ったけど、実際は(人にもよるのだろうが)大人に なってからも、変わり続けるもの

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聖母文庫 聖母の騎士社刊 だから、僕はそっとはいった。父と静夫がねていた。これでほっとした。僕は音のしないように戸をしめて、土間へはいった。冷たい水をのんでいると、ゴソゴソと音がした。はっと気がつくと、「源一」父が床の上に起きあがって、僕の

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聖母文庫 聖母の騎士社刊 なかでも源ちゃんとか守男ちゃんとか、けいこちゃんとか、そういった高学年の子供の活動は真剣で、素晴らしい効果をあげていました。その頃はもう久ちゃんという子は、親たちと一緒にどこかへ行ってしまっていましたので、源ちゃん

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聖母文庫 聖母の騎士社刊 ずっと後のことですが、源ちゃんと親しくなってから、「源ちゃんの好きなものは何?」 と、冗談に尋ねたことがあります。「パンとうどん」「おかずは?」「あさりのみそしる。僕、魚も肉も嫌いなんだもの。でも、さんまといわしだ

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ライク ア ローリングストーンズ・・・(2006年のmixi日記より) そう「転がる石のように」、僕は社会のあちこちを見学して回っていた。「一生の仕事」という気持ちとは正反対の気分で、仕事というよりは「社会見学気分」でやってたなあ・・・。ほんと

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聖母文庫 聖母の騎士社刊源ちゃんは、正しくは宮坂源一と言い、上野の方にある根岸中学の一年に通っていました。源ちゃん一家が「蟻の街」へ越して来たのは、その年の五月十三日でしたから、いわば、まだ新顔だった訳ですが、源ちゃんはもう十四歳になってい

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ヒロさんの「ラスタマン・バイブレーション」は、僕のジャマイカ旅行のきっかけになった本なんですよ!!なので、ヒロさんからメールを頂き感激しました。 少しだけ自己紹介をさせて頂きます。僕は現在29歳になります。小学生の頃にスティービーワンダーを

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聖母文庫 聖母の騎士社刊第三章源ちゃん須磨先生ご返事が大変おくれて申し訳ございません。 先生ご担任の生徒さんたちから「蟻の街」の子供宛に送って下さった図画が、あまり見事なので、「蟻の街」からは作文でご返礼申し上げようと、子供たちと相談がきま

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聖母文庫 聖母の騎士社刊真弓様 あなたの心の悩みを治療する処方箋を送れ、というご注文に対して、大変とりとめもないことばかりを書きつらねましたが、私の気持ち分かって頂けましょうか? およそ、人間に良心がある限り、この世の中に、飢えに苦しみ、寒

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トレンチタウン:人情酒場!?の舞台裏?(2006年のmixi日記より) ということで遂にレゲエ・ショップ、トレンチタウンは人情酒場ということになってしまったけど、まあ大きな間違いとは言えないかも・・・。だってカンビール6本ぶらさげて「さあ飲みま

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聖母文庫 聖母の騎士社刊「あらまあ、北原先生が車の後押しをなさって」 顔見知りのお母さんたちも寄って来ました。 私は、久ちゃんと一緒になって、荷物をおろして、仕わけを始めました。「おや、北原先生じゃありませんか」 そばを通りかかった松居先生

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聖母文庫 聖母の騎士社刊ここまで気がついた時、「先生!」と叫ぶ子供の声がしました。 それは久ちゃんでした。いつものようにバタ車を引いての帰り道です。「まあ、久ちゃん。久しぶりねえ」「うん。先生、もう起きていいの?」「今日、初めて起きたの。寝

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聖母文庫 聖母の騎士社刊「蟻の街」の子供たちはどうしているかしら、と一人一人の可愛い顔を思い出しているうちにせっかく忘れかけていた復活祭の日の悲しい出来事まで頭に浮かんでしまいました。それから引き続いて神父様が見えたことや「蟻の街」に行って

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聖母文庫 聖母の騎士社刊五月の太陽 あれは、たしか四月の末だったと思います。やっと熱もおさまり、お医者様からも、室内位は歩いていいというお許しが出ました。朝から一点の雲もない上天気でしたので、母が久しぶりで、私の寝具を物干しに出してくれてい

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聖母文庫 聖母の騎士社刊「すると、貧乏な人に、物をほどこすということも高慢になりましょうか」「よく、そこに気がついて下さいました。いわゆる慈善事業が、何千年つづいて来ても、世の中から貧乏人がへらないのは、そこなんですよ。金持ちのお嬢さんが暇

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聖母文庫 聖母の騎士社刊「北原先生、正直の話、僕はカトリックが大嫌いだから、あなた方の縁がきれることはむしろありがたい位ですが、ただ残念なことは、蟻の街の人たちが宗教家というものは、みんなこんな不人情な人ばかりで、自分たちの宣伝になる時には

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