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日記一覧

翌朝も快晴。カリブの太陽が燦然と輝き、ネグリルの海は珊瑚の白砂と透明な海水によって不思議に青白い。海岸の売店でパンとチーズを買って、簡単に朝食を済ませた。気分最高の海辺の朝だった。ヤシ林の中のハイビスカスの花の周りをハミング・バード(ハチ鳥

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庭の隅にあるレストランのテーブルや椅子が取り払われて、ステージになっていた。やっと演奏が始まる。一曲目はボブ・マーリイのエクソダス。ステージのドレッド・シンガーは、ビデオで見覚えのあるボブのステージ・アクションを正確に再現していた。完璧なコ

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話が一応終わり、ネグリルのクラブ、シーザー・パレスのライブ・ショーに誘われた。タクシーで門前まで行くと、白人の若者たちがたむろしていた。白人観光客向けのショーらしい。イタリア系の可愛い女の子が、何故か僕たちに笑顔で手を振った。「クラブのマネ

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翌日の夜、約束のレストランまで何キロも海辺を歩いた。真っ暗闇にかすかに白く浮かぶ波しぶきを頼りに歩いていると、ミステリー・ゾーンに迷い込んだような気分だった。どうにか約束のツリー・ハウス・レストランにたどり着く。八時を少し過ぎた頃、アンディ

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夕方ネグリルに到着。バンガローやロッジが海沿いに点在する、静かなリゾート。ネグリルの少し手前でラスタの老人がミニバスに乗り込み、僕の隣りに座る。そして話しかける。「どこから来た?ブラザー」「日本から」「良い国らしいね」「やっぱりバビロンです

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バスが途中で停まる。赤シャツに白パンツ、サングラスというルードボーイ(ジャマイカ名物の街の悪党)が巨大なカセットレコーダーを肩に担いで乗り込んだ。(ミニバスは合図さえすれば、どこでも停まるのだ)走り出して五分もすると、後ろの方からハーフ・パ

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二日後、キングストンからネグリルに向かった。モンティゴベイとルシアで乗り継ぐミニバスの旅だ。(トヨタ、ニッサンなどのワンボックスがミニバスとしてジャマイカ中を走り回っている。猛スピードとめちゃくちゃな運転で有名で、客たちも、まるで「すし詰め

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ネグリルの白日夢珍しく雨の降った朝、一人のラスタマンが僕の泊まるキングストンの安宿(Mrs、Johnson`s GuestHouse)に姿を現した。朝食を摂ろうと居間に行くと、ショート・ドレッドの男が褐色の肌に雨の雫を光らせて、ソファーにぐったり座っていた。よ

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結局、温泉はどうだったって?この恐怖の雨宿りの酒場から15分も走ると、温泉に着いた。(バスという名で、町の名前にもなっていた)全室個室の風呂で、タイルを貼ったプールのような浴槽があり、病院の施設のような無味乾燥の温泉だった。だいたい風呂が嫌い

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この時恐るべきことが分かった。なんと、彼は英語のアルファベットすら殆んど知らなかったのだ!極端に英語が下手で、無口な奴とは思っていたが、これほどとは・・・・・。彼も要求されてることは分かり、一生懸命に言おうとするが、アルファベットの発音がド

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軒先から落ちる雫を眺めながら物思いに耽っていると、水しぶきを上げて走る乗用車が目の前で急停車した。六人の男たちが車から飛び出すと、口々に喚きながら我々を取り囲んだ。何人かは腰の拳銃に手を掛けていた。僕たち日本人組は(なんだろ?)とポカンとし

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この辺りは山深く、人家もまばらな所だ。たまに見かける建物には貧しさが漂っていた。支柱で支えられて、どうにか急斜面に張り付いている、小さなバラック風の家々。バナナ、マンゴーや様々の木々に埋もれるようにして、人間たちがひっそりと生きている。そん

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「行け」(GO)の許可がやっと出る。ガンジャが発見されないか心配したが(当然持ってる筈だ)、ポリスの声にホッとした。うっぷんを晴らすように、派手にタイヤを鳴らしながら、ジープは急発進した。検問を待つ十台ほどの車がバックミラーの中で遠ざかる。ジ

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トウモロコシ畑の中を、一本道がどこまでも続いていた。空には雲ひとつ無く、見事なカリブの青空が広がっている。埃(ほこり)混じりの風まで暑く、人気の無い田舎道のドライブは眠くなるほど単調だった。しかし、やはり事件が起きた!ぼんやりしてると、タイ

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「この蛆虫野郎が!ラスタなんかとつるみやがって!」と罵倒しながら、ポリスたちは彼を気絶するまで暴行を加えた。そして彼等は全員ガンコートに連行されたのだった。彼は天井に格子窓のある地下の小部屋で虐待されながら二週間を過ごした。必死にアメリカの

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有名なガン・コートの前を通る。銃の不法所持者が(ガンジャの場合もあるらしい)令状無しで逮捕、収監されるという、キングストンで一番怖い所。原宿の店「トレンチタウン」で知り合った、ボストンのレゲエ雑誌「ジャッジメント・タイムス」の記者ティム・バ

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車が走り始めると、穴の開いたエキゾースト・パイプから「バリ!バリ!」と凄まじい爆音がした。ペインティングがど派手で、おまけに騒々しい車だった。ドライバーはさっきまで派手にガンジャをスパスパ吸っていた長身の若い男だ。岩に当たりジープがジャンプ

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シャブロック・レコードのジープでキングストンの街を出発したのは昼頃だった。大昔のランドローバーで、緑のボデイに派手な絵が描かれて、乗るのが恥ずかしいような車だ。ボンネットにはセミ・ヌードのエロティックな美女、フロント・グリルにはウインク目玉

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誰かが食後のガンジャを始めた。香ばしい香りが流れてくる。深夜のサウンドシステムからの帰り道、ガンジャ売りにしつこくからまれた挙句、ナイフで脅され、同行のジャマイカンがやはりナイフで応戦している間に逃げた話。同じく夜間に警察のジープに止められ

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しかし、その後、彼の店「アフリカン・ミュージアム」で会った時はしゃきっとしてたし、親切で紳士的だった。トレード・マークの帽子を粋にかぶり、見るからにスターの雰囲気を持った人だった。コンサートには行けなかったけど、グレゴリーには直接会えた。ラ

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今夜のコンサートはグレゴリー・アイザックスが楽しみだった。四時間も待った昨夜の体験に懲りて、8時前から一眠りした。12時頃に起きて、最高潮に盛り上がった会場に行く予定だった。そして目を覚ます。時計を見る。2時だ!(しまった!寝過ごした!)会場か

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絶句するほどのパワーに溢れたエコーの舞台が終わった。その後、次々にローカル・シンガーやDJたちが舞台に登場したが、見劣りして面白くない。待ちぼうけの疲労と夜の寒さに負けて3時頃に退散した。しかしジャマイカのコンサートでのDJと観客たちのノリの凄

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果てしなく時間が過ぎ、演奏が始まったのは深夜の12時過ぎ!日本なら「金を返せ!」と騒ぎになるだろう。しかし「ちょっと遅れてごめんね。今日は休日だから、朝までゆっくり楽しもうぜ!」という司会者のアナウンスに歓声が上がるんだから、ついていけない。

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会場は四隅の照明塔からの明かりに照らされて、緑の芝生が美しかった(さすがサッカー場!)しかしステージにはドラムもキーボードもPAも無かった。流れていたのはレコードの音だ。だまされた!会場の隅にビールや軽食の屋台が並んでいた。仕方なくレッドスト

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途中にチケット売り場があり、当日券を買う。10ジャマイカ・ドル(400円弱)。次のコーナーを曲がると入り口ゲートがあった。金網で二重に囲まれている。最初のゲートは金網の間40センチほどの入り口と言うより、むしろスキマ。警官が一方の柱に背中をもた

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24,25日は例のジャレット・パークでクリスマス・ジャム・コンサートがあった。シュガー・マイノット(24日)グレゴリー・アイザックスがトリで、ジャマイカの若手シンガー,DJが多数出演する。期待で胸が膨らんだ。24日の夜、ゲートのオープンは7時だ。(どう

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タムや奇抜な帽子をかぶったラスタマンたちがゆったりと歩いてくる。「アイリー、ブラザー」挨拶を交わしている。ちびっ子たちがディスコダンスを踊りながら、たむろする大人たちの間をすり抜けていく。ポリスのジープがビルの前に停車した。白いポリス・マー

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22日、ダウンタウン中心部の二階建てビルの屋上でサウンドシステムをやっていた。建物全体がビリビリ震えている。スゴイ音だ!騒音問題なんか存在しないようなすっ飛んだ音が最高。屋上に小屋があり、カウンター・バーとDJのミキサー室に分かれている。お気に

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