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2020年07月01日07:52

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キリシタン紀行 森本季子ー168 聖母の騎士社刊

天草・歴史の幻影ー26
修道院に帰り、訪問会のシスター方と朝食のテーブルに付き、テレビを入れると、昨夜の雲仙・普賢岳大火砕流のニュースが目に飛びこんできた。地獄跡火口から六月三日の規模を上まわる大火砕流が東斜面を渦巻いて駆け下る瞬間、水無川沿いの被災地が赤く燃え上がっている様子など、恐怖の場面が次々に映し出された。昨夜八時頃の噴出で、人災の無かったことがせめてもの慰めである。島原に近い天草で聞くこの災害は、非常に身近なものに感じられ、被災者たちのうめき声が聞こえて来るような気さえする。
 第二ミサのため、聖堂に行くと、既に五十人ほどの信者が集まっていた。ミサ前にロザリオ一環を唱える習慣だという。大江教会所属の信者は約六百名とのこと。ほかに隠れ時代そのままに、それを家の宗教として守っている人々が今もいる。


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