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2020年04月26日09:05

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キリシタン紀行 森本季子ー104 聖母の騎士社刊

私の奄美紀行ー68

一、南大島の探訪
●旧要塞の町
 奄美旅行のもう一つの目的に南大島があった。昭和の弾圧「カトリック排撃」震源地、旧陸軍の古仁屋要塞跡を訪ねてみたかった。それに戦後の瀬戸内町におけるカトリックの姿が知りたかった。
 奄美へ出発前のことである。この私の希望に早速手を貸して下さったのがシスター田村勝枝。マリアの宣教者フランシスコ会は古仁屋に特別養護老人ホーム「奄美の園」を経営している。シスター田村は数年前までそこの院長だった(現横浜戸塚「聖母の園老人ホーム」の院長)。古仁屋の修道院に一泊させていただけるだろうか、という私の願いに、
「それは大丈夫と思います。部屋もありますから、一寸問い合わせてみます」
 歯切れのよい声が電話の向こうから聞こえた。十五分ほどで、シスター田村の方から
 「古仁屋では喜んで、と申しております。奄美の園の指導員ですばらしい青年がいます。施設の車で彼がご案内するそうです。また郷土史にくわしい土地の人を彼が探しておくと申しておりました。シスター、奄美はそれはそれはよい所です。私ももう一度帰りたいぐらいです。よいお天気をお祈りしております。奄美は天候によって全々別の顔を見せます」
 そのほかいろいろアドバイスがあり、至れりつくせり。出発前からこんなよい方にめぐり合えて、といっても電話を通じてだが、感謝した。

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