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2020年04月05日10:07

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キリシタン紀行 森本季子ー85 聖母の騎士社刊

私の奄美紀行ー49

海岸には巨大な珊瑚石灰岩の絶壁がそそり立ち、厚い照葉の亜熱帯植物が岩肌にしがみ付いている。海中に点在する形面白い岩礁、濃緑の岬の曲線、南国の強い陽光を照り返す旗のような糸ばしょうの葉。奄美である。
 高倉(奄美の穀倉)をかたどった屋根の下で開いたお弁当がまた素晴らしい。出掛ける前のわずかな時間に整えられたとは思えない。二段重ねの重箱にぎっしりと詰められたご馳走はカリタスのシスターのお心尽くしである。回りにはビロウが繁り、ブーゲンビリアやごくらく鳥の花が咲き、ハイビスカスが人の背より高く、赤いひまわりのように大きくほほえんでいる。時間を忘れさせる南島の風景である。

 名瀬の教会に到着した時は約束の時間を大分過ぎて、河内夫妻をお待たせしてしまった。お二人の案内で名瀬の教会と施設を見学することになった。
 名瀬市は鹿児島から西南へ約400キロ、奄美本島のほぼ中心に位置し、大島支庁の所在する奄美群島の拠点的都市である。人口約6万。東シナ海より湾入した名瀬湾の北西岸に名瀬港が控えている。
 市の信者人口は約1800人。教会は港に近い幸町に聖心(みこころ)教会。山手よりの古田町に聖マリア教会がある。

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