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2019年11月23日06:01

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日本の未来に不安を・・・


2013年9月7日(土)
 今朝、facebookで「日本は無くなるかもしれない」という瀬戸内寂聴さんの言葉を文字化した文章を読み、以前から書きたいと思っていた或る映画についての文章を綴ることに決めた。その映画の名は「軍閥」。(監督:堀川弘通 脚本:笠原良三 キャスト:東条英機:小林桂樹、天皇:中村又五郎 他)真珠湾攻撃から敗戦に至るまでの軍部の動きを頂点に君臨する東条英機を中心に描いた作品で、戦争初期の、文字通り、華々しい勝利の連続から、ミッドウエー海戦での空母壊滅以降、アメリカ軍に負け続けていく状況のなかで、現実を直視せず、「撤退を転進」と称したり、「降伏を許さず、全員戦死させるという悪辣で非人道的行為を玉砕との美名で讃美」したりする異様な嘘で練り固めた東条英機を中心とする軍部と称される高級軍人たちの(映画の中での)「正気を失った行動の数々」を観ているうちに、ふと(今の日本の状況とそっくり同じだ・・・)と感じたのだった。

 2011年3月11日の福島原発事故発生以来、「直ちに影響はありません」から始まり、「地域による放射能汚染濃度の違いを無視して、単純に円形の線引きで被害地区を選別する行為」や、ほとんど効果がなく悪徳企業の金儲けの手段にしかすぎない「除染」や、事故現場からの大量の放射能汚染水の漏出について「楽観または無視」という最低の方策で対処する東電と日本政府(グリンピースの海洋汚染調査も拒否:これは確信犯の証拠でもある)と、昔、軍部が妄言、虚偽を声高らかに宣言しながら現実を隠ぺいし続けたこととまったく同じだと感じた。ただ大きく違うのは、軍部の虚偽、隠ぺいの結果として、敗戦という、軍部にとっては「屈辱」、大多数の日本人にとっては「圧政からの解放」という歓喜でもあったけど、福島原発事故の後の欺瞞行為、詐欺行為の後には放射能汚染で、おそらく将来住むことも暮らすことも不可能な「死の土地」が限りなく広がっていき、海産物は食用不可能になり、日本の端の、まだ比較的安全な土地にも(海からの)放射能の雨が降るという、人類が未だ体験したことのない、まるで地獄のような光景が待っている、ということだ。

 「軍閥」という映画で、特に印象的だったのが、戦争末期、勇ましい言葉のマジックで国民を騙し続ける軍部上層部のトップである、東条英機が昼間は虚勢を張りながら、夜には居室で苦悶する姿だった。己の命令によって、無意味に死に追いやられていく無数の日本人の亡霊にトリツカレタように・・・。自殺未遂の後、絞首刑になる東条英機。それでも現在日本の指導者たちより人間的と感じる僕はおかしいのだろうか?この解決不能の原発事故の惨状に無理解、無感覚で海外に原発を売り歩く安倍首相という人物には、「人の心」がないのだろうか?まるで化け物のように見えてくるのだ。

 アニメ「風立ちぬ」(これは傑作です)に関して、「何故このような映画を作ったのですか?」という質問に、宮崎監督の「今(あのような戦争の時代と)同じ時代になったから」という返答を思い出し、僕自身も(まさしくその通りだなあ)と思う。まさに(災いの風が吹きすさび始めた)ということを実感する。そして不思議なことに近年の異常気象が今年は、強力な破壊力の竜巻や極端に局地的な集中豪雨という形で、日本国中で起きていることも、何か、一部の人たちに「ガイア(生命体としての地球)」と尊称される地球からの日本人(または人類)への負のメッセージのようにも感じてしまう。はたして光はどこから差すのか?救いはどのように生まれるのか?そして未来に喜びはあるのか?まるで(暗い夜道を不安を背負ってとぼとぼ歩く)暗夜行路の世界になってしまうのか? 

ジャー・ヒロ

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