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2018年02月05日05:07

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1985年 ジャマイカの旅ー7

キラマン・ジャレットがスプリッフ(紙巻のマリファナ)を吸いながら、真っ赤な目を光らせて僕に約束した。「お前がジャマイカにいる間に、知り合いが持ってる山の中のガンジャ(マリファナ)畑に連れていってやる。そして、ジャマイカのラスタを代表する伝説のラスタマンで、ボブ・マーリイを発見して導いたあのプラトーにも会わしてやろう。ただ彼は居所の分からない謎の人物だ。ジャングルに居ると思うと、街に出没する。何とか連絡を取って会わしてやろう。うーん、それから温泉もいいな。どうだい?」

ここはキングストンのレコード会社、シャブロック・レコードのオフィイス裏手の台所兼食堂だ。と言っても、コンクリの流しとカマドの他には、ガラクタをのせた大きな古テーブルと、中身がむき出しの白黒テレビという殺風景な部屋で、スタッフや近所の子供たちが集まって、賑やかに昼飯を食べていた。皆がチキンカレーを美味しそうに味わっていると、シェパードがのっそり入ってきた。

誰かが食後のガンジャを始めた。香ばしい香りが流れてくる。深夜のサウンドシステムからの帰り道、ガンジャ売りにしつこくからまれた挙句、ナイフで脅され、同行のジャマイカンがやはりナイフで応戦している間に逃げた話。同じく夜間に警察のジープに止められた際、マシンガンを突きつけられてホールドアップした話。また白昼のキングストン市内で、突然車から降りてきた刑事たちにピストルを突きつけられて、やはりバンザイをした話。こんな怖い体験を、毎日のように同宿の日本人,S君から聞いていた。だから、ラスタマンとの旅が無事に済む訳が無い、という嫌な予感がした。だから、とりあえず、一番無難そうな温泉行きに決めた。

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