今はどうか知らないが、昔の小学校の音楽教室にはたいてい西洋音楽家の肖像画が飾られていた。 なんでたいていと言い切れるかというと。
僕の元々の母校の八王子市立由井第三小学校と転校先の東海村立白方小学校の両方にあったからだ。
やけに乏しいサンプルだけど、僕が実体験したことのある小学校はこの二つだけなのだ。
そして、その肖像画の中でひときわ険しい顔立ちで目立っていたのがルードヴィッヒだ。
そうすると、誰もが一回はしょうもないダジャレを口にした。
ベントーベン
楽聖を敬愛するシュレーダーが聞いたら噴飯もののダジャレだ。
実際、当時の僕はそれとは知らないまま、ヴァン・ベートーヴェンの楽曲を耳にしていた。 見事なアレンジとハーモニー。 オルゴールでよく耳にしていた楽聖のピアノ曲とはまったく気がつかなかった。
もっとも、これはポップスにしたらイケると踏んで、最初に唄にしたのは米国人。 それをカバーしたのがフランス人。 双子姉妹が歌った唄は孫カバーだったんだけどね。
ザ・ピーナッツ「情熱の花」
https://www.youtube.com/watch?v=CW9IZPYn1kg
こんなように世界中で愛された音楽家なのでさ、子供がベントーベンと呼ぶくらいはご愛敬だと思うわけだ。
今週はその弁当を食べたよ。
普段の僕はローソンおにぎりを自分の席でパクついて終わりにするんだけどさ。
その日は異動してきた新しい仲間を迎える歓迎会だったんでね。
いつもだったら、夜に一席設けてどんちゃん騒ぎをするところなんだけど。
今はこういう折りだから、職場の宴会はご法度。
なので、昼食会を催したわけだ。
こういうレストランの2階に隠れ家みたいなスペースがあって。
20人用のところを10人で離ればなれのソーシャル・ディスタンスの行き届いた席が用意されて。
運ばれてきたのが、二段重ねのお弁当だったわけだ。
もともと、僕はお弁当というものには一家言ある。
ご近所の居酒屋さんがコロナで休業を余儀なくされて、しのぎにお弁当を売り出したときは散歩のついでにしょっちゅう買って帰ったし。
2年ちょい前、大阪に単身赴任していたときは、月一から二回の帰省の折に新幹線の中で弁当を使った。 幕ノ内が主だった。
それより前の京都単身赴任時代で思い出深いのは下鴨茶寮のお弁当だ。
といっても、地の人しかわからないだろうけど、けっこうな人気の料亭があってね。
そこのお弁当付きの招待券をもらったんだよ。
なにの招待券かというと、下鴨神社の観月会だ。
僕はこの神社が好きでね。休日の散歩がてらよくお参りしたもんだった。
境内の前には深い林道がある。糺の森といって、時代劇のロケなんかに使われていた。
その林の背が高い木々の上にお月さまが姿を現したのは夜も大分更けてから、お弁当はとっくに食べちまった後だった。
ひょうたん弁当もある。 それを名物にしているお食事処が先斗町にあってね。
その名物弁当を食べたわけではないんだけど。
離れにお座敷があってさ。 そこで宴会をやった。
そこの美人のお嬢さんが現役のダム女生でお給仕をしてくれるもんだから。 地元精通者の先輩が感激しちゃってね。 そこそこのお値段だったけど、ちょくちょく使った。
みんな、仮のチョンガーだったからね。
ダム女ってなにかというと、ノートルダム女学院大学。
ちょうどあれだ、横浜におけるフェリス女学院みたいなものだ。
京都の前の横浜時代、京浜東北線の中で、フェリスのセーラー服を着たJCと同じ車両になるとさ。 職場で今日はいいことがあるぞと言い合ったものだ。
はい、お嬢さん学校に弱いおバカな男たちなのです。
そのまた前の東京勤務時代は神保町が近かったので、げんぱち弁当をよく食べた。
たしか一食千円ちょうど。エビフリャーやらなんやらがギュー詰めのお弁当定食だった。
その頃は夏になると、家族で軽井沢に行った。 子供らも小さかったからね。 サイクリングしたりなんだりで楽しかったよ。
で、帰りは峠の釜めし弁当を電車の中で食べて、容器は持って帰って洗って使うのが決まりだった。
群馬の釜めし弁当が日本最古の駅弁なら、最強といわれるのが横濱のシウマイ弁当だ。
この弁当はシウマイはもちろんのこと、ご飯にも秘伝の技がある。
決め手は冷たくとも美味しく食べられること。
なにかのテレビ番組で紹介されているのを見たよ。
もっと遡ると、中学生時代に至る。
小学校は東京も茨城も給食だった。 高校は学食のパンだった。 大学は適当、そもそもキャンパスに行かないで雀荘やら名画座やらジャズ喫茶やらで過ごした方が多かった。
そういう中で中学校は平日は給食だったけど、土曜だけはお弁当の日だったんでね。
平べったいアルマイトに入ったお袋さんお手製の弁当はたいていおかずが決まっていた。
メインがコロッケの醤油煮で、ほかにも玉子焼きやら焼き明太子やら。
これが美味いのなんの、神弁当といって過言ではなかった。
なので、クラスでも注目を集めた。こんな感じ。もちろんここまでド派手じゃないけど。
八丈島を舞台にするというこの映画、ちょっといい感じがする。
アマプラのラインナップに入ってきたら見たい候補だ。
しかし、お弁当といえば、なんといってもアニメの専売特許だ。
昨日は夕飯自己調達が決まりの金曜日だった。
で、えらそうに弁当、弁当と言ってるわりには、お手軽なパンをいただいたわけだけど。
その夕餉のお供にした番組が僕の今期イチオシのこれで
前回の入浴日記のコメント欄で、ビーチ回とお祭りの夜回が出たからにはいずれ出ると予言した入浴回を堪能した。
その後見たのがこれ。
スタイリッシュそのもの。 もう何回も見ているんだけど、アマプラ見放題の期限切れに指定されては見るしかないという作品だ。
そして、昨日見たのがずばり、お弁当回だった。
数あるアニメのお弁当シーンの中で最強を誇るアイテムがタコさんウインナーだ。
さつきのめざし弁当も味わい深そうだった。
このクールジャパンの影響で、今や海外でもBENTOブームが多くの国で起きているそうだ。
例えば、メリケンのランチボックスなんか即物的そのものの感じがするからね。
それを象徴するのがチャーリー・ブラウンのピーナッツバターサンドだ。
耳付きの食パンにピーナッツバターだけ塗ってはさんで、無造作に袋につっこんだやつ。
ああいうのを食べつけてるところで、かわゆいJKたちが色とりどりのお弁当を楽しむ姿を見たら、Wow
となるのは想像に難くない。
家庭でも職場でも
学校でも
お弁当はニッポンが育んできた人の心を温かくする食文化といえよう。
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