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2020年08月23日19:47

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白い帽子

暑さ寒さも彼岸までと申しますが。。

お彼岸って秋分の日だろ?9月の22日までこのあぢすあべばが続くのかよ、冗談じゃないよと思ったら。

今日は涼しくなった。 連日35〜7度の中で生きているとね、気温が30度を切るとやけに涼しくなったと感じるものなのだ。

そして今日は夏休み最後の日、ちょうどよいアンバイで猛暑が引いてくれた。

おかげさまで、休み中ずっと封印していた競馬場散歩もしてこれたよ。

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気分はもうねえ、アグネスだったよ。

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陳美齡 アグネス・チャン 草原の輝き


https://www.youtube.com/watch?v=_nSdfPsUMAw


この休み中の出来事としては。。シャワータイムが滅茶苦茶になった。

出勤してたときは、シャワーを浴びるのは夕刻の帰宅直後と決まっていた。

しかし、休み中は基本的には家でどてっとしている。 とはいえ、それだけだと体によくないので、日に一回は外を歩く。 汗びっしょりになる。 で、シャワーで流す。

その散歩の時間をその日の気分次第で決めていたので、シャワーのタイミングも昼だったり夕方だったりの行き当たりばったりだったわけだ。


もう一つは帽子の効用を再発見したことだ。

この炎天下なんでね、日陰を選んで歩くと言っても限りがある。 最初はカミさんの日傘を借りた。 こりゃあ、いいや、たしかに直射日光を遮ってくれる。 

とは思ったけど、カミさんの日傘は当たり前だけど女子用の色、デザインなんでね。 おっさんがかざして街中を歩くのはあんまりアンバイがよくなかった。


で、次の日は帽子を借りた。 彼女はなんでそんなにいっぱい持ってるんだよ、というくらいの帽子コレクターでね。 主につばの広いものを10個くらいもっていて、T.P.O.に応じてチョイスしている。 こういうの。

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でも、さすがに男子としてそれをかぶって外に行くのは抵抗感があると言ったら。

こういうのもあるわよと出してくれたのが、世に言われるパナマ帽っぽくていい感じだった。 これです。

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まりん本人のお腹にもおいてみた。

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帽子の威力は絶大だったよ。 当たり前だけど、ギラギラ太陽の直接照射から頭部を守ってくれる。

おいら今までバカだった。日傘も帽子もこういう婦女子のものだと思い込んでいたけど。

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全然ちゃう、極めて合理的なものであると身に沁みたよ。

行き交う男子諸君は老いも若きも傘もささず帽子もかぶらずで歩いていたけど。

お前さん方、命を粗末にしちゃあいけませんぜだったよ。

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そもそも、うさぎおいし かの山 〜♪の頃を思い返してみると、夏はいつも麦わら帽子をかぶっていた。

当時は熱中症という言葉は一般的でなくて、同じ病かどうかわからないけど、日射病が一般的だった。 でもストローハットのおかげもあって、そういうのとは無縁だった。

たまに泣いたり、多くは笑い転げながら、八王子の野山を麦藁帽にランニングシャツ一枚で駆け回っていた。

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中学生になると別の帽子が登場した。 引っ越し先の茨城県にあった東海村立東海中学校は学ランが制服だったんでね。 当然、学帽も必須だった。 学ランに学帽、、毎日同じものを着てかぶってるんだからね。 今からするとやけに不衛生だったと思うけど、まったく問題なかった。

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でも高校は自由服だったし、いわんや大学をやで、帽子とは縁がなくなった。

しいていえば、その後社会人になって、ゴルフや釣りに行ったときはキャップをかぶったけど、そういうのはこの人らにとっては日常でも、普通の人には非日常的なイベントだったからね。

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なぜ、自分は帽子に背を向け続けてきたのか。

一つには帽子はむれる、頭髪によくないという根拠なき迷信を漠然と信じていたからであろう。

ちょうどあれだ、エアコンだ。

この猛暑の中、家の中で熱中症のために命を落とす人が絶えないけど、その多くがエアコンをつけていなかったからだという。

それは僕もわかる。 というのも、エアコンは体によくない教を信じている昔の人をしばしば見かけてきたからだ。

同じように家の外で熱中症のために命を落とした人の多くが帽子をかぶっていなかったからではないか、そういう報道を見たことはないけど、けっこう当たっているのではないかと思う昨今なのだ。


もう一つ、僕が帽子を避けてきた理由はどうもね、大日本帝国的な感じを持っていたからではないかと思う。

「日本のいちばん長い日」はなんだかんだいっても感銘を受ける映画だし。

岡本喜八ファンとして知られる庵野秀明が自作の中にセリフを取り入れたことでもあり。

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せっかくアマプラに入っているので見てみるかと、この休み中に見たこれは非道かった。

それでも最後まで見てしまった監督の力量は認めるけど。作品としての出来不出来は超えて、こいつは見るんじゃなかった、、だったよ。

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そういう色んな理由はあるんだけど、実際に帽子をかぶってみたら実によかったよ。

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もともと、日本男子は帽子を常用していた。

例えば、十兵衛は常に編み笠をかぶっていた。

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こういうのもあった。

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それをファッショナブルにしてみせたのが上州新田郷出身の渡世人だった。

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僕は木枯し紋次郎はマカロニ・ウェスタンの影響を色濃く受けた作品だと思っている。

そりゃ、三度笠に合羽は伝統的な渡世人の装束だけど。

紋次郎がマカロニ的なBGMを背にして現れると、ソンブレロにポンチョのメキシカンそのものに見えた。

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しかし、今どきの洋風の帽子が似合う男たちはやはり西洋の者であろう。

代表的な人物としてボギーをあげれば大方の賛同が得られるのではないか。

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実際、チャンドラーやハメットのハードボイルド小説を読むと、探偵たちはよその家に入るたびに帽子掛けがどこにあるか確認していた。


そういうハンフリー・ボガード風ハードボイルド・クラシックとは完全に一線を画したところで成立している60年代ニュー・ハードボイルドの代表作がこれ。

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僕も大好きだよ。もちろん、原作はこのハードボイルド・クラシックだ。

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ただし映画の邦題は原作と同じ「動く標的」だけど、オリジナルは”Harper”。

これは主人公の私立探偵の名前がアーチャーでなくてハーパーだから。

これはポール・ニューマンがこの二つで当てたので、次回作もHで始まるタイトルにしたかったから。

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敬愛する村上春樹が映画の寸評で紹介していた話なので、僕も長らく信じていたんだけど、どうもこれは俗説で、原作者のロス・マクドナルドがリュー・アーチャーの版権を渡さなかったためのやむを得ない措置だったらしい。

僕はこの一事をもってハリウッドスターってわがままだなと思っていたので、ニューマンさんごめんなさい。


一方、フランスでは帽子そのものをタイトルにした映画が登場した。

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言わずと知れた暗黒街スターの大立者二人の共演作。 

なんだけど、僕があらためてこの写真を見て思ったのは、一昨日見た「沖縄決戦」の仲代達矢と田中邦衛に風貌がかぶるなということだった。

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その一方のアラン・ドロンはボギー以上にソフト帽を決めた役者だと思っている。

一匹狼の殺し屋が出掛ける時に鏡に映った帽子の具合をチェックする、つばをすっと一直線にする。 帽子ってのはこういうかっこいい奴がかぶるもんだと思ったよ。

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西部劇も帽子がてんこ盛りなので一つだけ。

この有名なマルボロ・マンはタバコをしょっちゅう吹かし過ぎて亡くなってしまったというウワサを聞いたことがある。

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アニメにも帽子のキャラは数多いので一人だけ。

中原中也だ。

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文豪ストレイドッグスっていうゴキゲンなシリーズがあってな。

福沢諭吉率いる探偵社と森鴎外を首領とするポートマフィアが帝都横濱を舞台にして抗争を繰り広げる。 太宰やら芥川やら梶井やら樋口やらがくんすほぐれつ。

彼ら、彼女らは皆、異能力の持ち主でね。

中也の異能力は触れたものの重力のベクトルと強さを操ること。

その名も「汚れつちまつた悲しみに」。


さて、そろそろ夏休みもお終いだ。

夕飯の豚肉の包み焼き、美味かった。

明日は帽子をかぶって出勤としゃれこんでみようじゃないか。

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